KAWASAKI ZX-12R

2001MODEL


 2001年 12月1日 〜 2002年 1月12日

友人のかぎやんがそれまで乗っていたZZR1100でクラッシュ。
ZZRは廃車となり、その代わりに購入を考えていたのがZX−12Rでした。
私が行きつけのバイク屋で買ってくれたらキットの製作してプレゼントすると言ったらホントにそこで買ってくれたので製作開始。
人のための製作は滅多にしないのですが、するからにはキチンと作りたい。
という事で、今回は基本的なことの紹介が多くなりそうな製作日誌になりそうです。

12Rのキットの「売り」はクリヤパーツの多さです。
カウルだけにとどまらず、ウインカーやテールランプまでもが色付きのクリヤパーツです。
ウインカーなどはそのまま着色せずに使えそうで大歓迎ですが、カウルなど塗装するパーツは下地処理に手間がかかりそうな予感・・・。(^_^;)

 

まずはいつも通り、カウル類の製作からはじめます。
接着・整形が必要なのはシートカウルとアンダーカウル、タンクです。
タンク、アンダーカウルはこれといって問題もなく接着したのですが、問題はシートカウル。
接着面が異様なほど少ないのです。
接着後、乾燥を待っている間にパーツがずれてしまいます。
なので、接着後、シートカバーのパーツを使い、マスキングテープ等で乾燥するまで固定しておきます。
また、接着面が少なくて強度的に不安だったので、乾燥後は裏面から瞬間接着剤で補強してます。

各パーツの整形が終わったら、ホワイトサーフェーサーで下地を作ります。
クリヤパーツは透けやすいので裏面からも吹いています。
今回はブルーメタリックに塗装するので、多少透けていても大丈夫ですが、もしボディー色を白系にするならば、通常のグレーサーフェーサーを吹いた後、ベースホワイトで下地を作るほうが良さそうです。

サーフェーサーが乾いたら、1500番のペーパーで研ぎ出しを行います。
この研ぎ出し作業をするかしないかで仕上がりに差が出るので、ここは手を抜かずにしっかりを行います。

ボディー色の吹き付けです。
最初は色ののりにくいエッジ部分だけを吹き付けます。
いきなり全体を吹くとエッジ部分が透けてしまうのを防ぐためです。

エッジ部分が乾燥したら、3回くらいに分けて全体を塗装していきます。
吹き終えたら明るい場所で塗装にムラがないかチェックしておきます。

メタリック色はムラになっていても判りにくいので、チェックするのも一苦労です。(^_^;)



  〜 2002年 2月5日

冬場は寒くて肌の弱い私は指先が荒れてしまい、なかなか作業をすることが出来ません。
特に塗装は指先の割れた部分などがシンナーでシミてしまうので、ちょっと・・・。
デリケートな私には作業しにくい季節です・・・。(^_^;)

ベース色が吹き終わったら、一晩以上乾燥させ、アンダーカウル下側を塗装します。
カウルのスジ彫りに沿って丁寧にマスキングして塗装します。
組説では「ディープパープルメタリック」が指定色になっていますが、そのままでは実車より少し明るい色になってしまいそうなので、下地にブラックを吹きました。
その後、やはり一晩以上ブラックを乾燥させたあと、2000番のペーパーで軽く表面をならし、ディープパープルメタリックを吹き付けます。
吹き付け完了後、塗装表面が完全乾燥する前に(吹き付け後30分くらい)マスキングテープをはがし、一晩以上乾燥させます。
完全に乾燥したらマスキングの境目に出来た塗膜のエッジを2000番のペーパーで軽くこすり取り除きます。

塗装が乾ききったら今度はデカール貼りです。
塗装の終わったカウルのパーツをフレームパーツにセットして行います。
カウル単体でデカール貼りをするよりもセットした状態の方が全体を見れるので位置決めがしやすいです。
12Rの場合、フレームだけでなく、内部のタンクも組み立てないとカウルをセット出来ません。
またこの地点ではカウルはビスを使わずに裏側からマスキングテープ等で固定しています。
普段作っているレーシングマシンの複雑なデカールと違いシンプルなデカールなので気分よく貼ってました。(^_^)

デカールを貼り終えて、1日くらいおいて完全に乾燥した後、糊出しを行います。
流水をかけながら綿棒等でデカールの中心から外に向かって少しづつ余分な糊を出していきます。
この時、よくデカールが剥れたりするので受け皿代わりに洗い桶などを使用したほうがいいと思います。
流しちゃったりしたらシャレになりませんものね。(^_^;)
あと、剥れたデカールは濡れているうちに貼りつければ、ほぼ問題なく貼れます。
(たま〜に貼れないときもありますが・・・)
この後、2〜3日以上乾かしてクリヤー掛けが待ってます。

カウル塗装の合間を縫って、ブレーキディスクやステップガードなど、実車で穴が開いてる部分のモールドなんかを開けています。
写真左側が加工前、右側が加工後です。
ブレーキディスクの穴は0.3ミリ、フローティングピンの穴は0.8ミリで開けています。
穴を開ける際のピンバイスドリルのサイズの決め方ですが、私の場合は、ドリルの刃のおしり(・・というか、チャックにつかむ方)を加工する場所に当ててサイズを決定します。
ドリルの先端だとテーパーになっていることもあり、実際に開く穴のサイズが解りにくいので、こういう決め方をしています。
でも実際は0.1ミリ刻みのドリル刃では思うようなサイズになかなか開かないんですよねぇ・・・。
0.05ミリ刻みのドリル刃ってないのでしょうか?(^_^;)


 〜 2002年 4月22日

ここのところ、なんだかんだと忙しくてほぼ2ケ月、模型をさわっていませんでした。
ようやく時間もとれるようになり、製作再開!
・・・ですが、2ケ月ぶりということもあり、どこまで作ったのか忘れかけていました・・・。(^_^;)

 

前回までの製作でカウル類の塗装は、ほぼ終わっています。
カウルの塗装にめどがついたところで、シャーシの組み立てに入るわけですが、バイクのモデルって取説通りの塗装だと、エンジン・フレーム・その他もろもろ・・・が「セミグロスブラック」一色で塗り終わってしまいます。
そこで、同じセミグロスブラックでも質感を変えるために、各パーツの下地処理の方法を変えます。

エンジンやフレーム等、実車で金属が使われている部分のパーツには、普通にサーフェーサーで下地を作り塗装。
リヤフェンダーや、エアダクト等、実車で樹脂パーツの部分はサーフェーサーを使わずに下地を処理します。
下地処理と言っても、ゲート部分やバリをペーパーで削る程度ですが・・・。(^_^;)
ただしサフ吹きを省略するので、細かいキズが結構残ります。
最終的に1500番のペーパーで仕上げています。

下地にサフを使うかどうかでも結構質感は変わるものです。

 

フレームなど形の複雑なものは、エアブラシで塗装すると意外にも吹き残しが多いものです。
そこで目立たなくてしかも吹き残す可能性が多いフレームの裏側やシートレールのループになった部分(?)などはあらかじめ筆塗しておきます。

目立たない箇所といっても、塗り残しだと目立つし、そういう場所に限ってエアブラシでは吹き付けにくくて、キチンと塗ろうとして目立つ箇所で塗料がタレた・・・などという失敗をするよりは、筆塗で多少ムラになってるほうが数段マシですからね。(^_^;)
それに目立たない箇所なので、筆ムラもほとんど目立ちません。
 

マフラーのヒートガードの製作です。

まず、0.8ミリの真鍮線を曲げて、楕円(と言うには直線部分が多いですが・・・)を作り、そこへポリパテを適当に盛ります。

ポリパテが乾燥したら、デザインナイフでおおまかな形を作り、ペーパーなどで外形を出していきます。
普通なら型紙など作って形を出していけば、正確なものが作れるのでしょうが、面倒くさがりの私は、一発勝負で整形しました。
当然のように形はいびつですが、まあここは雰囲気重視ってコトで・・・。(^_^;)

外形が整ったら、1.5ミリのピンバイスで途中まで穴を開け(貫通してません)、その穴の中心に0.8ミリのピンバイスで穴を開けます。
そうして開いた穴に埋め込みピン(さかつう製)を埋め込んでます。
マフラー本体との接合は、マフラー側にも0.8ミリの穴を開け、埋め込みピンのピン部分を挿して固定するようにしました。

マフラーに取り付けてみてから、ヒートガードがもうちょっと小さいほうが良かったかな?と思いましたが、作り直す根性がないのでそのままです。(^_^;)



 〜 2002年 5月6日

思うように進行しない制作状況ですが、ボチボチと進んでいます。
そろそろシャーシくらい完成してもよさそうなモンですが・・・。(^_^;)

 
ラジエターホースには、メタルテープを細切りしたものを貼り付けます。
キットのホースの部品にはホースバンドのモールドがありますから、それにあわせるように貼り付けます。
ここは塗装で表現するよりもメタルテープを貼り付けたほうが質感も高いし、意外と手間もこちらしか楽です。

一応、完成したエンジン。
ホースバンドをメタルテープで再現した以外にはこれといってディテールアップはしていません。
塗り分けが一番のディテールアップかもしれません。(^_^;)

スプリングの色って大抵の場合、赤や黄色といった透けやすい色なのに、キットでは黒いので着色が結構面倒です。
サーフェーサーで下地を作ればいいのでしょうが、スプレーの勢いではスプリングのピッチがベンチュリー効果を産んでいるようで(ホントか!?(^_^;))上手くサーフェーサーを吹けません。
それで私はいつもエアブラシでシルバーを吹き付け、その後着色しています。
エアブラシでサーフェーサーを吹けばすむことなのですが、エアブラシでサーフェーサーを吹くのがなぜか苦手なので、こういう手法を使ってます。
シルバーは隠ぺい力が結構あるので、場所によってはサーフェーサー代わりに使ったりします。

フロントフォークの製作です。

ZX−12Rのキットには、「ミラーシール」がついていて、インナーフォークやミラーなどに使用するようになっています。
最近のバイクモデラーの中でインナーフォーク等にメタルテープを貼り付けるのが半ば常識化してきたのをメーカーなりに考慮したのかもしれません。(^_^;)

このミラーテープですが、光沢はすごくいいのですが、堅くて貼りにくいです。
モデラーズのメタルックのように大きめに切りだして、はみ出した部分は切り取る・・・といったような工程で作業できません。
最初からキッチリとした寸法を出して貼り付けなければなりません。

貼りにくいのは貼りにくいのですが、キチンと貼れれば光沢はメタルックより上です。
(写真左はメタルックを貼ったもの、右はキット付属のミラーテープ)

アウターフォークは、クレオスの8番のシルバーで下塗りした後、159番のスーパーシルバーを吹き付け、その上からクリヤブラウンを吹き付けて塗装しています。
ブレーキキャリパーは、「Mr.カラー金属特色セット1」に入っている412番「ブラス」という色を使いました。
通常の金色よりも若干青身があり、半光沢なのでキャリパーにちょうど良い色でした。

ブレーキキャリパー上の「TOKICO」の浮き文字はエナメルのシルバーを使いドライブラシで塗りました。
GPレーサーのブレンボのように彫り文字しか塗装は楽なんですけどね。(^_^;)



 〜 2002年 5月25日

なんだかんだとノロノロと進行しているZX−12Rの製作ですが、ようやく形になってきました。
終盤に来て一気にペースアップをはかり、今回はついに完成です。

今回、ZX−12Rの製作は2台同時製作でした。
片方は完全な素組み、もう片方は今回のこの製作日誌で紹介した分でした。

で、シャーシもほぼ完成したので、カウル類の研ぎ出しを行います。

まず、全体に2000番のペーパーをかけます。デカールの部分のクリヤを中心に削っていき、全体にムラなく行います。
全体がムラなく真っ白になったら、コンパウンドをかけます。
磨きにくいところから綿棒を使って磨き、その後全体を磨きます。
私の場合、最初はタミヤのコンパウンドで磨き、その後、モデラーズのコンパウンドで磨きます。
エッジ部分など磨きすぎないように気を付けながらひたすら磨きます。
磨き終わったパーツは、中性洗剤で良く洗い、裏側をフラットブラックで塗装しておきます。

2台分のカウル類のパーツの研ぎ出しとなるとさすがに疲れました。(^_^;)

 


エッジ部分を磨きすぎないように・・・と思っていても失敗するときはしてしまうものです。
タンクのエッジ部分を磨きすぎ、下地が出てしまいました。
2台分のカウルを磨くということで、勢いよくペースを上げて磨いてたら勢いがありすぎたようです。(^_^;)

しょうがないのでタッチアップを行いますが、タンクの塗色がメタリック系の色なので、筆でのタッチアップではムラが目立ちます。
そこで磨きすぎた部分を残し、マスキングしてエアブラシでタッチアップ。
タッチアップ後は、もう一度全体にクリヤを吹き、研ぎ出しを行いました。

下の写真は修正後ですが、思った以上に目立たなく修正できました。

それにしても、なかなか順風満帆と言うワケには行きませんね・・・。(^_^;)

一般ロードモデルの証でもある、ミラーや燈下類を取り付けます。
ZX−12Rのミラーはかなり大きいので、接着の強度に不安がありました。
真鍮線での補強も考えましたが、試しに普通に接着してみると意外にも強度があり、結局補強等はしませんでした。
ただし、瞬間接着剤でのミラーの取り付けは強度的に苦しいようです。
普通にタミヤセメントで接着し、ある程度の時間(2分くらい)手で支えてやる方が無難なようです。
その支えてる2分が長く感じてしまうのが、この方法の欠点ではありますが・・・。(^_^;)

ウインカーは、キットの成型色のままです。
実車でもウインカーはプラスティックの成型色のままですから、ヘタに塗装するより実感があります。

それにしても、この状態だとミッキーマウスに見えてしまうのは私だけでしょうか??(^_^)


  

マフラーはキットのメッキの上から、クリヤブラウンを吹き焼けを表現します。
あとは個々に完成したパーツを組みあわせ、完成です。
今回は最終的に、プレゼント用にディスプレイケースに入れるので、サイドスタンドは引っ込めたまま、キット付属のエンジン下に取り付けるスタンドを使用しています。

同じマシンを同じカラーリングで作るので結構効率がいいのかと思って製作を始めましたが、同じ作業を2度繰り返さなければならない事が、飽き性の私には辛かった今回のZX−12Rの製作でした。

完成したモデルは結構ボリュームもありカッコイイので、プレゼントするのがもったいなく思ってきちゃいました。
そのうち、自分用にもう一台製作しようかな〜と思ってます。(^_^)
2台同時組立はしませんが・・・。(^_^;)


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