横浜市で、住宅地周辺での農薬散布の指針ができました


●家庭で殺虫剤などに頼らない生活を心がけていても、隣接する農地での農薬散布が気がかりでした。
このほど横浜市では、「農のある街づくりをめざし、農家と住民の方々がともに安心して暮らせる地域づくりをすすめる」として、 「近隣の環境に配慮した農薬散布に関する指針(ガイドライン)」を策定しました。

詳しくは下記のホームページをご参照下さい。

http://www.city.yokohama.jp/me/green/fureai/nouyaku1.html (横浜市緑政局のホームページ)


近隣の環境に配慮した農薬散布に関する指針(ガイドライン)

 このガイドラインは、住宅などに隣接・混在している農地で農薬を散布する際に、近隣の環境に配慮する事項などを定め、農業者や近隣住民の方々に守っていただくことで、円滑な農作業と安心した市民生活の実現を目的とします。 

(1)農家が農薬散布に際して守っていただきたい事項
  @農薬散布を行う場合は、飛散が最小限になるように努める。
  A使用の目的・適用農薬・回数・量を守り、適正な方法で散布する。
  B環境保全型の防除を心がけ、農薬散布の回数・量の削減に努める。
  C農薬散布に際しては、事前に近隣の住民の方々に知らせるよう努める。
  D栽培記録・防除記録の記帳を習慣づける。
  E必要な農作業への理解を得るため、住民の方には誠意をもって対応するように努める。

(2)市民に協力を願う事項
   近隣住民は、農家から農薬散布の告知があった時には、自主的に対策を講じ協力に努める。

(3)行政・農協の取組む事項
   農薬散布による住民の被害や不安を解消するため、農家の指導や市民へのPRに努める。


指針(ガイドライン)を守るための具体的な注意事項

(1)農薬の飛散防止に関する具体的注意事項
  @近隣に影響が少ない時間帯に散布する。
  A天候・風向きを考慮する。
  Bできるだけ飛散が少ない形状の農薬を使用する。
  C農薬の飛散が少なくなるように、散布ノズルの向きに注意する。
  D防薬網・生垣を設置するなどの工夫により飛散を防ぐ。
  E人家の近くには、農薬散布回数が減るように病害虫に強い作物・品種を栽培する。
  F農薬散布の直前には、窓があいている・布団・洗濯物が取り込まれていない住宅がないかに注意を払う。

(2)その他農薬散布に関連する注意事項
  @ 農薬による事故を未然に防ぐため、健康管理、保護具等の使用、農薬の保管・管理を徹底する。
  A農家は、近隣の住民及び環境に配慮して農業に取組んでいることや、農作業の内容を積極的にアピールすると共に、近隣住民とのコミュニケーションに務め理解をもとめる。
  B近隣住民は、農家から示される農業情報に関心を払うと共に、都市農業及び農作業への理解を深め協力に努める。