プロローグ
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野山を渡る心地よい季節の風、草の香り、
寝そべって見上げた青い空、ゆっくりと流れて行く白い雲。
幼い頃の懐かしい情景が鮮明に甦る。
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都会的日常に慣れていた。
住み慣れた街、仲の良い友人達、夢を持った人達と過ごす会社、
周りの優しい人達に支えられ、ある意味では満ち足りた都会的日常であった。
南で生まれ育った者には南への帰巣本能が働くようである。
まるで旅立たなければならない渡り鳥のように、その想いは日々強くなる。
満ち足りた中にあってもその想いを押さえることはできない。
幼い頃、見上げた青い空、野山を渡る季節の風に再会するため
都会的日常を離れ、田舎的日常を目指して旅立ったのである。
まるで渡り鳥が季節を感じて旅立つかのように
一路南へさらに南へ向う旅を始めたのである。
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お世話になった多くの人達との別れ、友人達との別れ、会社との別れ、
優しい人達に「さよなら」するのは非常に切ないものであった。
住み慣れた街を離れる時、様々な想いが脳裏を過った。めくるめく想いとでも表現しようか、
そのような込み上げてくる想いを静かに呑込み、深く胸の奥にしまい込んだ。
そして、新たな想いで「新しい日常」に向けて旅立ったのである。
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あれからかなりの時が流れた。
いろいろと寄り道をしながらも、どうにかここまでたどり着いた。
今は、まだ「田舎暮らしの週末」である。
まだ、旅の途中である。
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