Oton's Short Story

おとんの部屋トップへ / 独り言月記へ / 所感へ / 園芸活動 / 音楽活動

**********************************************************************

おとんの作家活動

さて、筆者が書いている小説紹介のコーナーです。
すべての内容を紹介するのは、この表 Web ではなくて、裏 Web に任せるとして、
ここでは、抜粋、あらすじを紹介しましょう。
もう少し見たい人がいればメール頂戴!!

まずは、第1弾の紹介です。
この内容は、以前筆者がお世話になった方が他界されたときに
レクイエムとして捧げた詩でもあります。
感想など下さいね。

【補足】
そうですね! 以下に紹介する小説あらすじにおいて、時代設定はしたくないのですが
「いやだ」という知人がいますので設定しておきます。
とはいえ読んだ方がそれぞれの思いで設定していただくのが最も適切と思います。

時代設定:近未来(西暦2×××年)
場所設定:遥かかなたの大陸    

旅の終わりに

灼熱の砂の砂漠がどこまでも果てしなく広がっている。
旅人は、熱さと渇きに苦しみながら熱い砂の上を一歩、一歩踏みしめるように歩いていた。
もうどれくらいの行程を旅してきたのか、
どれくらいの時間が経過したのかさえも旅人は忘れかけていた。
ただ、どうしても進まなくてはならないという強い意志が旅人を前進させているのである。

旅人は回想する。
ある時は、空まで砂が埋め尽くしたかと思えるほどの砂嵐に遭遇したこともあった。
荒れ狂う砂の中で息も絶え絶えになりながら、必死の思いでその場をやり過ごした。
じっと耐えることを身につけた。

ある時は、砂漠の旅人に取り憑く魑魅魍魎(ちみもうりょう)に惑わされたこともあった。
幻の中を何日も彷徨っているところを、現れた賢者に助けられ、
魑魅魍魎の呪縛から解放された。出口のない無限ループから抜け出すことができた。
気がつけば現実の世界に戻っていたのである。
旅人は、先人の助けに深く感謝する。それと同時に自分の非力さに改めて気付く。

またある時は、砂漠の獣に襲われたこともあった。
しかし気がつけば、傷を負いながらも、旅人の最大の武器である鍛えぬいた剣で獣を倒していた。
襲ってくる獣に立ち向かい、自力で獣を倒し危機を脱したのである。
自分を鍛えて、自力で生きてゆくことを身につけていた。

旅の途中、いくつかのオアシスもあった。
旅の疲れを癒すために、旅の途中で遭遇した何ヶ所かのオアシスに立ち寄った。
だが、旅人にとっては、それらのオアシスが最終目的地ではない。

旅を続ける旅人には、疲れが癒えた後のオアシスはただの水たまりでしかなかった。
オアシスに立ち寄り疲れを癒し、また旅を続ける。
そして次のオアシスでも同様、また旅を続ける。
これの繰り返しだった。何もかもが通過点なのであった。

ある時、旅人はかつて立ち寄ったことがないような美しいオアシスに着いた。
そのオアシスの中心にある湖は、地下から湧き出してくる決して枯れることのない
冷たく澄んだ水で満たされていた。
そして、その湖の周辺には新鮮な緑が広がり、様々な自然の果物が豊富に実っていた。

この満たされたオアシスには、争うことなどないごく少数の人々が平和に暮らしていた。
すべての人々が、めったに訪れることのない外の世界の人間である旅人をたいへん歓迎し、
親切にもてなしてくれた。

豊富な食べ物、水、争いのない暮し、美しい娘たちの中、旅人はもともとここの住人で
あったかのように暮らし初めていた。
「ここが探し続けてきたエルドラドなのかもしれない」旅人はふと思った。

長い時間が過ぎた。このオアシスで平和な日々を送っていた旅人は、
やがて毎日の暮しの中で違う何か、それが何なのかわからないが、
たまに押し寄せてくるそのような感覚に悩むようになっていた。
満たされ過ぎて満たされない何か、つかめそうでつかみきれない何かが感情として
ひしひしと押し寄せてくるのである。

また旅に出よう。旅立つ時なのかもしれないと旅人は語る。
旅立ちの朝、美しい娘達が止める。旅人はなぜここを去らなければならないのかと自問する。
去りたくない。しかし押し寄せる感情には勝てない。
旅人は、こみ上げてくる惜別の想いを必死でおさえ、慣れ親しんだオアシスを後にしたのである。

灼熱の砂の砂漠がどこまでも果てしなく広がっている。
今となってみれば、遥か後方に離れてしまった美しいオアシスも
水たまりでしかなかったように感じられていた。

そこにあるものは、灼熱の砂、乾ききった風、焼き焦がすような太陽。
渇いた砂漠の中を今日もまたつかみきれない何かを求めて旅を続ける。
エルドラド遠すぎる。
そこに何があるのかも、何の意義があるのかもわからない。

天の声が聞こえる。
「旅人よ。そのような苦しい思いをしてまでも旅を続けるのは何故だ?」
旅人は無言で答えた。
「つかみきれない何かを求めてこの旅を続けることこそが、人生そのものなのだ。」
「この旅を終えてしまうことは、人生そのものを終えてしまうことになる。」
「進むことをやめてしまった時、そこには何もない。」

旅人には、その答えがまだぼんやりとしたものでしかないが、
五里霧中、暗中模索の旅でその答えが少しづつ、少しづつだが見えてきたような気がしていた。

旅人は、今も旅を続けている。
たとえ、途中で息絶えて、肉体が砂と同化しても旅は続くのである。
この物語はネバーエンディングストーリーである。
決して終わることはない。

エルドラドは、遥かかなた、遠いところ。
旅人は今も旅を続けている。

***********************************************

このコーナーで紹介するものは、
いずれにしても現時点、個人で楽しむためのものです。
たいした内容ではありませんが、著作権は筆者にありますので、
(著作権は放棄してないよ!)
記載内容の転載、および引用等はご遠慮下さいね。

***********************************************

おとんの部屋トップへ /

独り言月記へ /

所感へ /

園芸活動 /

音楽活動 /

HOME / My family / My house / Country life / Satsuma / Herbs / Conifers / OtherPlants / season / Airplants / Oyaji / Remi / PostPet /

/ friends / PostScript /