あなたは、隣のおうちとの境に塀があるから、そこが境界だと思って安心してはいませんか?
でもそれはお隣が昔ことわりもなく、自分に都合のよいように建ててしまったものかもしれませんよ。わずか数センチであっても、いつの間にか取られてしまっているということもあるのです。
国同士でも、わずかな境界で戦争になるように、仲の良かったはずのお隣同士が、激しくいがみ合うことにもなる大変やっかいな問題なのです。何か起こってからとか、売ってしまうから境界を確定しようとするのではなく、昔のことをよく知っている方がお元気なうちに、仲良く話し合いが出来る時に解決しておくのがベストです。
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さて境界は実は勝手に当事者同士の合意で決めることが出来ないのです。「え!なんでー」と思われることでしょうね。でもそうなのです。土地はひと筆書きで、ぐるっと一周出来る一筆の土地ごとに、「登記所」(法務局○×出張所などと呼ばれます)に登記されています。その一筆ごとに誰それさんの土地と記載され、その内容は誰でもが閲覧できます。これでその人の権利と取引の安全が守られるのが不動産の公示制度というわけです。ですからその土地の位置を勝手に当事者同士納得しているからといって、動かすわけにはいかないのです。
ところがです。測量技術が向上し、精度の高い測量が可能になり、信頼できる地積測量図が手に入る最近ならともかく、昔は、測量も図面もあまり当てに出来ないだけでなく、まともに図面すらないものが多いのです。
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それならどうするのと言いたいでしょうね!よく分かりますその気持ち。こと境界に関しては、弁護士さんも裁判官もプロとは言えません。ここは境界問題のプロである土地家屋調査士の出番です。調査士は@登記簿、A公図その他の図面、B土地の現況、C占有状況、D当事者の意見の聞き取り、F当事者の立会(相手方が立会を拒否される場合もあります)、さらにG調査士による詳細な測量によって境界を「確定」していきます。しっかりと証拠固めをするわけです。それによって、当事者が合意すれば、めでたしめでたし。調査士作成による「筆界確認書」(実印の捺印と印鑑証明付き)を当事者で交わしていただきます。これにはちゃんとした測量図面もついていますし、現地にしっかりした境界杭や境界プレートを入れます。このようにして、将来の境界のいざこざを防ぐことが出来るのです。
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ただ筆界(境界)は確認したが、現実の占有状況はずいぶん違っている場合があります。本来の境界を越えて、相手方が土地を占有しているということが分かる場合もあります。そしてそれは平穏に占有されていたため、すでに時効が来ている場合もあるでしょう。相手方が「それならお返ししましょう」と言ってくれれば幸いですが、そういかなかった時、残念ながら一筆の土地の一部の所有権は相手方に移ってしまったという場合もあるでしょう。
さらには相手方が全く協力してくれないことも考えられます。その場合以前でしたら、境界の確定が出来ないか、相手方を裁判に訴えることになったのですが、現在は筆界特定制度ができ、相手方の協力がない場合でも、登記所に筆界確定の申請をすることが出来るようになりました。