貧乏な車中泊から流行のオートキャンプへ
学生時代はワンダーフォーゲル部に在籍していたこともあり、キャンプをしながら旅をすることの楽しさは知っていました。 しかし、社会人になってからは自由になるお金を手にしたものの、何かと時間の制約を受けることも多く、「思い立った時に出動!」が可能な、車を寝床としたキャンプスタイルに変わっていきました。 振り返ってみると、これが私の“くるま旅”の始まりだったと思います。 宿泊にお金を掛けるくらいなら旅先で美味しいものを食べたい・・・、貧乏性の私にはピッタリで、このスタイルは結婚後も子供と行動することになる時期まで続くのでした。
因みに免許を取得してから結婚するまでの10年間に様々なジャンルの車を11台乗り継いできましたが、トランクやリヤシートには常時シュラフと着替え、ワンバーナーとヤカンを積んでありましたよ。 結婚した頃はレガシィのツーリングワゴンに乗っていたので、後部座席をフラットにして布団を敷いて寝床にし、朝と昼の食事はリアゲートを開けた下でカップ麺などを食べていました。 この頃の愛読誌だったアクティブビークルでは、こんなスタイルを“テールゲーティング”と呼んでいたと思います。 夜の食事は外食でしたが、その地の特産物を活かした料理が多かった個人経営の居酒屋や食事処が多かったですね。 そうそう、風呂は現在のように立ち寄り湯は充実しておらず、入浴は銭湯となるのですが、あまり利用してなかったのか記憶に薄いです。(汚)
で、平成4年頃だったか思いますが、流行の後押しもありキャンプ場を利用したレジャーに足を踏み入れました。 この頃の愛読書だった「BE−PAL」にも、“日本にもオートキャンプ時代到来”とか載っていましたね。
家族の増加で変化していく我が家のスタイル
新しいものが大好きな私・・・、この頃は子供もいませんでしたから道具には結構な投資をしていました。 出動時は膨大な量のキャンプ道具を積み込み、キャンプ場では道具の展覧会になっていました。(笑) しかし、行き当たりバッタリな活動をしてきた我が家は、キャンプ場の予約や折角の機動力も活かせないオートキャンプを楽しいと思うことはなく、その後の出産や育児の絡みから自然消滅するのでした。

それでもオートキャンプの流行もピークに達していた平成8年、4年間のブランクを経て2人の息子をキャンプデビューさせるべく、軽井沢照月湖モビレージに行きました。 雨降りという最悪のコンディションと次男は慣れない環境に夜泣きが酷く、家族全員で疲れに行ったようなものでした。 初のファミリーオートキャンプは撃沈、その後は長女の誕生で再び我が家からオートキャンプは姿を消すことになりました。(涙)

長女も2才になる平成10年、家内の兄貴夫婦もオートキャンプを始めるいうことで、あまり気乗りしませんでしたが何度か一緒に行きました。 そうそう、以前のテントやタープでは5人家族には役不足なので、翌年には新たにテントとタープを購入しました。 テントもタープも軽くて高機能になっていて快適、複数で行くキャンプは家族だけのキャンプと違った楽しみがあることもこの頃に知りました。 オートキャンプに縁のなかった我が家でしたが、この頃には完全に嵌っていて山や海の他、テーマパークを絡ませてのキャンプなど色々な所に行きました。

長男7才、次男5才、長女4才で迎えた平成12年の夏、この頃は子供達も大きくなりキャンプの楽しさも知っていました。 また、それと同時に我が家が抱えている問題も・・・。 それは時間の経過と回数を重ねていくと発生することなので仕方のないことかも知れませんが、オンシーズンはキャンプ場の予約に振り回され、移動時には3人の子供の予期せぬトイレで各駅停車、そして以前はキャンプイン当日の出動が基本だったのが、前夜に移動して近場でP泊となっていき、車内の狭さや寝心地の悪さに不満を持つようになってきました。 で、そんな想いもピークの時、某クラブのキャンプ大会前夜にキャンピングカー購入を決定付ける事態に遭遇したのです。 「あれれ、寝る場所がない!」 7月下旬とはいえ富士山麓で雨降り・・・、行き場も無く運転席にホールド状態で満足に睡眠なども出来ません。 睡魔で途切れる意識の中でオートキャンプやくるま旅、我が家のスタイルは何?って色々と考えました。 その時フロントウインド越しに目に入ったキャンピングカー・・・、今まで全く興味抱くこともなく、金持ちが道楽で乗っている車としか思いませんでした(失礼)が、「寝床があってトイレ付き・・・、欲しい!」と心底思いました。 お金は無いけど年末には4人目の誕生、デリカの車検などタイミング的にはグッド、キャンピングカー購買欲に火が点いた瞬間でした。
キャンピングカー探しとジルの購入
8月の週末はキャンプに出かけていたため、オートキャンパーという専門誌?を見入っていました。 因みにこれが初めて買ったキャンピングカー雑誌です。 また、幸か不幸か我が家は国道4号沿いのビークルというショップへ15分程の距離にあり、仕事帰りに寄ってはあれこれキャンピングカーのことを教えて貰いました。 9月に入ってからは家族で茨城にあるRVランドとキャンピングカーランドの2店を訪ねました。 家族全員が口を揃えて「いいな〜♪すごいな〜♪ けど、高いな・・・」の連発でしたね。(笑) 初めて見たキャブコンはキャンピングカーランドにあった新発売のキング5.3LTDで、これには私も家内も一目惚れでした。 装備が簡素化されているバンコンばかり見ていましたが、ワンルームと変わらぬキングの装備には驚きました。 俄仕込みの私の知識の方があったりして販売担当者の方を困らせてしまったようにも思いますが、もう少し親切で知識のある方だったら購入を決めていたかも知れません。 RVランドでは社長さん自らが相手をしてくださり、ハード面の話題に留まらずソフト面でも豊富な知識と経験に裏付けされた車種選定の話を聞くことが出来ました。 蚊がいなければそのまま商談もありそうな勢いでしたが、私が数十箇所も刺され、この日は一先ず退散させて頂きました。(笑) その後も仕事の合間や休日に国道16号の町田や春日部にあるショップ巡りをしてましたが、いよいよデリカの車検1ヶ月前となり車種を決めなくてはいけない時期になりました。 下調べと並行して進めてきた家内の説得も、当初は高額なこともあり反対されてきましたが、明けても暮れても説得し続ける私に賛同してくれたのです。(嬉) この時、キング、ジル、リバティ、オックスと候補は4車種ありましたが、リバティの常設二段ベットはポイントが高かったですが予算オーバー、オックスは車内の雰囲気が馴染めず共に対象から早くも外れました。 最後はキングとジルの一騎打ちとなりましたが、最終的には内外装共にデザインセンスが良いと妻に好評だったジルに決定しました。 契約は平成12年11月3日にアテオパークで行い、納車は12月8日でした。 納車当日はバンテックアテオパーク(現バンテック埼玉)の小坂店長から装備品の説明を受け、興奮と緊張の交錯するなか我が家に向かいました。 その晩は自宅Pにて初キャンプ、翌日は我が家から10分程の道の駅あんぎょうにてP泊をし、近所の草加公園へ行きました。 キャンピングカーって快適!最高!!こうして世紀末、ジルは我が家の一員となったのです。(≧∇≦)b OK!