月の輝く夜に
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燃え上がるような赤い髪、その色と同じ艶めいた口唇、すっきりと通った鼻梁に切れ長の瞳。
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投げられた視線はまるでこちらを詰問するような厳しさなのに、声を掛けられたイルカはだらしなく口を開け
て、その美貌に暫し見蕩れた。
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「あたし、リツ。一応、上忍。悪いけど、ちょっと顔貸してくんない?カカシのことで話があるのよ」
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問答無用でついてこいと告げる背中を追いながら、銀髪の上忍を想った。商店街の人波を掻き分ける、形の
良い尻にチラリと目を遣り二人の並んだ所を想像してみる。さながら男雛と女雛だまさに似合いの二人ってヤ
ツだな。あの人と付き合い始めてから何時かこんな日が来るとは思ってたが、__以外と早く来たもんだ。
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それもかなり些細なことで。その些細なことが一体何だったのか全く思い出せないほど些細な原因で始まっ
た諍いは、言い争いから口ゲンカに発展し罵り合いになった時点で収拾がつかなくなった。モノが飛び交い取
っ組み合いになりかけた所で先に我に返ったカカシがイルカの家を出ていき__それから二週間、里にいる
はずのカカシの顔を、見ていない。
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何しろ、自分でもそれはどうかと思うほどに罵倒した。ような気がする。
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正直に言えば余りにも頭に血が上っていて何を言ったのかさえ覚えていない。いや自分は元々こんな風に暴
発するタイプでは決してない。我慢すべき時はいくらでも我慢出来るし、言うべき時は理路整然とものを言え
る。筈だった。__あの時までは。
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まぁその原因というか底にあるものは自分でも分かっている。けれど職業欄に忍と書く人間にあるまじき失態
を悔やんでみても仕方がない。時間は消費されるものであって生産される訳じゃない。あの日に帰りたいった
ってそんなこと不可能だ。そう思いつつ、取り残されて三日四日はのんびりとカカシを待っていたイルカだった
が。
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一週間を過ぎた辺りから焦り始め十日目で確信に変わり最近は諦めの境地に至っていた。そこへ悩殺美人
上忍がダメ押しにご登場だ。
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俺やっぱり、アンタに直接、謝りたかったんだけどな。
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上忍リツが薄暗い路地に入り込み、こっちに来いとアゴをしゃくっている。・・・・もしかしてボコられるのか。
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如何に相手がくの一といはいえ、曲がりなりにも上忍だ。向かい合うには相当の覚悟がいる。
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・・・・反撃していいもんかなぁ。いやそれはやっぱりマズいだろう、逆に相手を煽ってしまう可能性もある。何
であれ相手は格上だ。
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屠殺場に引かれて行く牛の心境で、イルカは後に続いた。
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上忍がイルカを連れ込んだのは、こぢんまりとしたごく一般的庶民的な、小さな居酒屋だった。
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まあ言うなればあたしとカカシは古いダチなのよいまさらナニするって気も起きないし困ってるのよねでかい図
体で上がり込まれてさいい加減引き取ってくんない?
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席に着くなりそう言い放った女は今度は立て膝をついて浴びるように酒を飲み始めた。
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イルカは礼を失しない程度に上忍を見つめながら、頭の中を整理した。ええとこれは、アレじゃないのか。カカ
シの新恋人が捨てられた中忍教師を嗤いに来るの図。・・・ソレじゃないのか?
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ここ最近のイルカの脳内シュミレーションではカカシ、イルカに飽きる→カカシ別の女の元に家出→女「カカシ
の子供は自分が産む」とかなんとか勝利宣言→女高嗤いしつつ退場→イルカ項垂れつつ退場。__こんな
流れになる予定だった。・・・しかし。
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目の前の女は水を飲むように酒を呷りつつ注文したつまみを怒濤の勢いで平らげ、その間も機関銃のような
口調で休み無く里のよもやま話を喋り続けている。その顔にははっきり、カカシのことなどどうでもいい、と書
いてある。
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思案するイルカを前に、リツの話は他愛ない噂話から自分の思い出話に切り替わっていた。リツは自分が暗
部出身であると躊躇い無く打ち明けると、その任務話を蕩々と懐述し始めた。
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「じゃああの、・・・・リツさん。先程から大変興味深い貴重な体験談を拝聴させていただき身に余る光栄です
が・・・・あの、さすがに・・・それは無いと思います。」
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「なんでよ!ホント、ほんとだって!つくり話してどーすんのよ、あたしホントにその時、その奪った巻物をアソ
コにさあ・・・・」
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「──・・・・・ッ、くっ、・・・・アッハッハッハッハ!!!」
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堪えに堪えていた笑いが爆発的に吹き出して止めようがなかった。身を捩るだけでは足りず机に突っ伏し拳
を叩きつけて笑い転げるイルカに、リツは気をよくして益々刺激的な言葉を並べ立てた。
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自虐ギリギリにまで貶めた自分のキャラをフル活用し、それが事実であれば洒落にならない程危険な戦場で
の体験を、皮肉混じりのユーモアと辛辣な視点で刳るんで抱腹絶倒の思い出話に変えていた。それだけでは
ない。リツが赴いた国の、任務先の、様々な出来事と出会った人間達をネタに多少の誇張を加えて練り上げ
られた小話を連打され、イルカは三度酒を吹き出し二度椅子から転げ落ちた。
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腹筋が痛い。気が付けばもうとっくに、互いを名前で呼び合う仲になっていた。
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酒の回った頭で吐いたイルカの言葉に、リツは突然黙り込み黙々と酒を啜り始めた。豹変した態度に冷や汗
が流れ、酔いが一気に醒める。・・・気まずい。これはどうやら、地雷を踏んだか。リツの気さくな態度と酒の酔
いにつられて調子に乗りすぎた。いや別に下世話な覗き趣味ではなく、挨拶程度の軽い気持ちで聞いてみた
だけなんだが。
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あれほど饒舌だったリツが、黙ったままボンヤリと店の隅のテレビを眺めている。ブラウン管の中では有名な
異国の音楽家が野放図に次々と高額な買い物を続けていた。
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「・・・・あたしあの人を見るといつもね、可哀想だなぁって思うのよ。」
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唐突な呟きに対応しきれないイルカを見ると、小さくリツは笑った。
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「彼小さい頃からショービジネスの世界に放り込まれてさ、働かされて子供らしい生活なんて何一つ無かった
んだって。おまけに父親に虐待されてさ、金はたんまり稼いでたけど、情操教育的にはもう最悪の環境で育っ
たって話。」
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言われて改めてテレビを眺めた。音楽業界での成功で世界有数の大金持ちと言われる男の、私生活を追っ
たドキュメンタリー。イルカでさえこの男が子供の頃から歌っていたのを知っている。だが最近では、その奇行
や周辺を取り巻く様々なトラブルの方が話題先行していた。
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「そんな人間はさ、いくら金があったって足りないのよ。どんだけ買い物しても幼い日々は帰ってこない。その
時の精神的な飢えや乾きなんて、物で埋めようったって無理な話だもん。
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愛情だって、一緒。子供の頃まともな愛され方をしなかった人間はさ、成長しても対人関係が上手く築けない
んだよね、他人の感情を受け止める皿が壊れてるようなもんだから。だからどんだけ愛されても足りない。いっ
つも不安なの。貰った愛を溜めておけないからね、どんどん漏れ出ちゃってさ。そんな人間がさ、他人とまとも
なお付き合いなんて、出来ると思う?」
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黙って聞いていた。聞きながらリツに酌をした。リツも静かに受けた。
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「まぁこんなこと自慢にもなんないけど、実はあたしも似たようなもんなのよ。ガキの頃ちょっとイロイロあって
さ。・・・・だから、このトシになっても未だに大事な人間をつくるのが恐いの。
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自分の中に欠落したものがあるってのは自覚してるし__相手にのめり込みやしないか、依存しやしない
か、いつか傷つけやしないか__そんなことばっかり考えてね」
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俯いて聞いていたイルカが顔を上げて、リツの視線を捉えた。
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「差し出がましいかも知れませんが、凄くよく、分かります。・・・・俺も、そうです。俺はまぁ、あの時代にして
はごく普通の育ち方をした方だと思います。ただ、両親を一遍になくして・・・」
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「うん、知ってる。カカシから聞いたよ、あの九尾の時でしょ?」
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結局その後、俺は他人の庇護下で成長したわけです。まぁその間、俺もイロイロありまして・・・・その結果人
の顔色を伺う癖が体に染みついちゃって、未だに抜け切れてないんです。だから一足飛びに間合いを詰めら
れると今でも緊張するし、・・・・一体どう対応していいのか分からない」
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「そもそも基本的に自分に自信がないんです。それに自分自身が、恐い。のめり込んで縋り付いて__理不
尽な要求でもしたらと思うと__もうそれだけで、目の前が暗くなる」
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「いいんじゃない?やってみれば。縋ってのめり込んで、死ぬほど我が儘言ってやればイイじゃない、相手が
カカシなら。・・・・確かにアイツはいっつも薄らボンヤリしてるしバカだし変態風味の入ったどスケベだけど、そ
こらへんの懐は深いんじゃないの?いいじゃない、思いっきり甘えてゴーマンかまして引きずり回してやれ
ば。そんな相手がいるって幸せじゃない。
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・・・あっ、それとも何、もうカカシに興味ない?だったらあたしの恋人になってよ、イルカ。」
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「な・・・・ッ、な、な、な、・・・・いきなり、何を・・・・ッ!!」
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俄然さっきまでの調子を取り戻してきたリツに目を白黒させる。さらに口説かれたとあっては言葉もない。
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「カカシも女達の間じゃ随分と評判らしいけどさ、あたしあんなナルシー男好みじゃないのよね。どうせだったら
イルカみたいな癒し系がいい。ね、いいじゃない、あたし達似たところがあるみたいだし、きっとうまくいくよ。
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・・・・それともまだ、カカシにゾッコン惚れてるの?」
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一人で茹で上がっているイルカの手に手を重ねると、ますます赤くなる。リツはその反応を楽しむように、イル
カの指を弄んだ。
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「・・・・おっ、俺の気持ちがどうとかじゃなくて・・・・」
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「俺、ケンカした時あの人に凄くキツイこと言っちゃったんです。今はもう随分と後悔してますけど、その時は我
を忘れてて・・・・。だからもうきっと呆れ果てて、俺の顔なんか見たくもないんじゃないですかね・・・。」
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「だーれがバカで変態で甲斐性アリアリのイケメン上忍だ、いい加減にしろよコラ」
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呼びかけられた衝立の向こうから出てきた顔に死ぬほど驚いた。二週間ぶりとはいえ馴染んだその気配に全
く気が付かなかった。いつから聞いていたのだろうか。気恥ずかしさでカカシの顔が直視出来ず視線が泳ぐ。
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リツが一気にグラスを呷り、酒臭い息をカカシに吐きかけた。
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しかも衝立の影で盗み聞きとは随分と高尚なご趣味ですことー」
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「バッ、・・・バカヤロ、偶然だよ、偶然!しかも今来たばっかだよ、人聞きの悪いこというな!」
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「・・・イルカ先生、こんな遣り手ババア相手にしてたら喰われますよ、あっという間にパックリ喰われてお終い
ですよ!!さ、一緒に帰りましょ、送って行きますから。」
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「ええっ!?・・・いやあの・・・・、ちょ、ちょっと待って下さい、あの・・・・ッ!」
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躊躇う間もなく腕を取られて立たされた。掴まれた肘が熱い。
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「コラァ!!だーれが腕良し顔良し気っ風良しの三拍子揃った美人上忍だ照れるから止めてよねー!!」
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「アンタに言われたかねー!ここの勘定アンタ持ちだからね!!」
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カカシに引きずられて席を立つ。せめて詫びを、と振り返るとリツはバチン、と音のするようようなウインクを投
げて寄越した。
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店を出た途端に、夜の静寂に包まれた。突然襲ってきた羞恥心を誤魔化そうと、とりあえずリツの話を振っ
た。
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「・・・・イルカ先生、ダメですよアイツの外面の良さに騙されちゃ。アイツが暗部にいた頃の悪行三昧、先生が
聞いたら失神モノですよ。」
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「あっ、ちょっと聞かせていただきましたよ、カカシさんのことも。カカシさん、随分と破天荒な青春時代だったん
ですねぇ」
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「な・・・・ッ、お・・・、俺!?俺の話!?アイツ何余計なコト言ったんですか!!」
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あーもー。イルカの焦らしにカカシは頭を掻き毟った。さっきまでのぎこちない雰囲気はどこへやら、何時の間
にか自然と肩を並べ歩いていた。
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「でもバカな話だけじゃありませんよ、リツさん、子供の頃随分と苦労された話もされて・・・・」
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「ああ、アイツは九条院の出ですからねぇ、まぁソレなりに色々あったんでしょうけどね」
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くじょういん・・・・?・・・リツ──律、・・・・『九条院律』!?
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「あー、アイツやっぱりちゃんと名乗ってませんでしたか。まぁアイツは九条院ったって分家の出なんですよ。
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ところがアイツの親父さんが本家にバリバリ対抗意識燃やしたとかで、その道具にされたアイツは今でもそれ
を恨んでましてね。・・・・だからアイツは、滅多なことじゃあ本名を名乗らないんですよ」
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まぁどこにでも転がってる、よくある話ですよ。肩を竦めるカカシに眩暈を覚えた。
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九条院家は、その始祖が火の国国主の縁戚であると言われる程の名家中の名家であり、過去も名だたる上
忍を何人も輩出している。九条院律はその有能さと美貌で前線に送るのが惜しいと、主に諜報活動を担わさ
れている、筈だ。だがその姿は任務の性格上公に晒されることは殆ど無く、その華々しい功績と端麗だと言
われる容姿が様々な噂を呼んで、ミステリアスな憶測に彩られていた。本来なら一介の中忍など口も聞いて
貰えない程の、エリート階級の人間だ。
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「何ソレッ!イルカ先生アイツの仕事知ってるでしょ、人をたらし込むのがアイツの得意技なんですから、言わ
れたことなんか本気にしちゃダメですよ!!」
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「『ひとたらし律』。・・・・赴いた先々であらゆる人間の心を虜にする・・・・雷の国の国主に求婚されたって話も
ありましたもんねぇ・・・・。カカシさんすごい方とお友達なんですね、俺尊敬しちゃいますよ。」
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「嬉しくないです・・・・そんなトコでポイント稼いでも全然嬉しくないです・・・・」
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ふと足を止めて、背中を丸めて歩くカカシの後ろ姿を見つめる。気付いたカカシが振り向くと、イルカは深々と
腰を折った。
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「な・・・・ッ、何ですか突然、止めて下さい、顔上げて下さいよ!!」
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「いいえ、もうずっと、きちんと謝りたかったんです。リ・・・九条院上忍と話してはっきり自覚したんですが、俺
はやっぱり・・・・どうも人付き合いってのが致命的に不器用なようで・・・・人との間合いが、上手く取れないん
です。近づき過ぎたかと思えば突き放すような真似をして・・・・、カカシさんはこんな俺でも気に入ってくれてる
のに、本当にバカなことを言って・・・・申し訳有りませんでした・・・・。」
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「止めて下さい、そんなこと言わないで下さい!俺は別に謝って欲しいわけじゃ無いんです、むしろ謝るのは
俺の方です。アナタが戸惑ってるのも十分わかってたし、アナタの気持ちが解れるのをのんびり待つつもりだ
ったのに、妙に焦っちゃって・・・。いや、悪かったのはホント俺の方です、大人気ありませんでした、ごめんな
さい。」
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いい大人が何度も頭を下げあっている姿に気が付くと、お互い同時に吹き出した。ひとしきり笑いあったあと、
ふいにイルカの瞳が不安げに揺らいだ。
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「・・・・・カカシさん、俺のこと、嫌いになってないですか・・・・?まだ俺のこと、好きでいてくれてますか?」
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「俺、こんなに好きな人とこんなに近くで過ごすのは初めてで・・・・これからもまた、不用意なこと言ってカカシ
さんを怒らせるかもしれませんけど・・・・それでもまた・・・・、これからもずっと・・・・、俺と一緒に、いてくれま
すか・・・・?」
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俯くイルカを暫く無言で眺めていたが、カカシは突然背を向けると空を振り仰いだ。
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『つきがとってもあおいからーっ、とーまわりしてかーえろ!!』
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カカシのがなり声を歌っているのだと気付くまで暫くかかった。普段イルカの耳にさえ心地よい低音の響き
が、ここまで音程を外しているのは気の毒というより悲惨の部類に入る。
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「あの・・・・もしかして、泣いてるんですか・・・・?」
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「もうっ!イルカ先生のいけず!!照れ隠しですよ、照れ隠し!アンタ今どれほど強烈な口説き文句吐いた
か、分かってんの!?俺が言おうと思ってたセリフ全部先に言っちゃって・・・」
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「──・・・想い出の小径よ 腕を優しく組み合って 二人っきりで サ 帰ろう」
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朗々とした歌声に、カカシが目を剥いた。普段これと言った特徴のないイルカの声が、まるで別人の様な響き
で夜空に流れる。
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「・・・・イルカ先生歌、上手ですねぇ。何?それ、テノールって言うんですか?」
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言うやいなやガッシリと繋がれた手に目を遣って、イルカは苦笑いをした。
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「そうですか?一応俺も教師ですから、音楽教えることもありますしね。ちなみにピアノも弾けるんですよ。」
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「いいですよ、そんなレパートリー多くないし、それほど上手くないですけど。」
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夢をいとしく 抱きしめて 二人っきりで サ 帰ろう
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イルカの声につられてカカシも歌い始める。繋いだ手から生まれる酒とは違った酩酊感に、イルカは目を閉じ
て身を任せた。__もしかしたら幸せって、こんなことをいうのだろうか。
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問うように空を見上げると笑えるくらいに丸い月が、冗談でなく青い光を帯びていた。その煌々とした輝きに何
故かリツの面差しが重なる。
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人気のない住宅街に男二人の歌声が響く。リツによく似たその月がバチン、とウインクしたような気がして、イ
ルカはひそやかに笑った。
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引用 「月がとっても青いから」
作詞 清水みのる 作曲 陸奥 明
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