[分配面・逆進性の緩和]
消費税の逆進性が問題とされることは多く、消費税率アップは常に大きな抵抗に会うことになっている。消費税率の上昇と併せて所得税の税率や課税最低限を下げてみても、その効果は高所得者層に対して低所得者層に対するより大きく働くし、既に所得税を支払っていない人達には何のメリットももたらさない。これに対し、
- 第一に、環境消費税は具体的な購買行動をつうじて節税が可能である点が現行消費税と決定的に異なる。「節税はリサイクル品で!」と呼びかけることは可能である。
- 第二に、一定の低所得者には申告にもとづき環境消費税が還付される。
- 第三に、任意の商品選択における節税額・可処分所得比は低所得者に対してより大きくなる。
勿論、高所得者層も賢明かつ環境インパクトに配慮した消費者となり再生材割合の高い商品を選択することが求められるが、低所得者層にも環境負荷に応じた負担を求め、自己責任と研究努力の下、より価格に鋭敏に環境にやさしい消費選択を実践することが期待される。
Initially updated:January 18, 1998.