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白状します。わたしの最も苦手なもの、それは女の人、なかでも主婦です。
「自分だって主婦じゃん」とつっこまれても仕方ないんだけど、どうにも苦手です。
子供が小さいころは、「一人っ子だから人に慣れさせるため」「外遊びのため」人並みに親子で公園へ出かけていました。しかしそこは異次元の世界でした。
公園にいるのは、幼稚園に入る前の手のかかる子供と、その母親(専業主婦)だけです。朝の幼児番組を見せながら家事をすませ、10時ごろ公園に集まりお昼まで遊ばせます。公園での話題といったら子供のこと、夫のこと、ご飯のこと、といったあたりさわりのない内容ばかりです。退屈だけど仕方がないのです。でも、だんだんと打ち解けてくると、ムズムズしはじめる人もいるのです。「ちょっとこれからウチに来ない?」とくる。自宅にひきよせてから、それとなく「わたしって〜」が始まるのです。
●わたしって実は、こんなことやってるの。
手入れした庭を見せる、整えたインテリアを見せる、手作りのものを見せる・・・
たいしたネタがない場合、『昔 こんなことやってたの』っていうワザも使う。
●わたしって実は、○○大学卒業なの。
本来ならこんなところであなたたちと同じ主婦をやってるような人間じゃないのだけど・・・と言いたいらしい。『結婚前は○○に勤めてたのだけど』というパターンもある。「悩み相談」と称して、『弟の新しい彼女、高卒だから困ってるの、だってうちはみんな大卒で…』と、強引な自慢話に持ちこむ人もいた。
●わたしってけっこうすごいでしょ?
こんなCD持ってるのよ、聞いてみて。(実はただの三流Jロックだったりする)
イラスト描いてるの・こんな人と知り合いなの・・果ては、イチジクジャムを作るときはナポレオンを入れてるの・私の昔の恋人って、今漫画家で・・・・
とにかく無茶苦茶、きりがない。どれもこれも笑っちゃうほどくだらない。
世の中と隔離された狭い狭い世界でささやかな女王様になろうとする主婦。
彼女たちは「すごいね〜」「さすが〜」「へえ、知らなかった」という言葉を渇望していました。ほめられたくて、認められたくて、身悶えしていました。
なりゆきで家におじゃますることは何度かあったけど、「ほんとにかんべんしてくれ〜」という感じでした。子供が幼稚園に入り、公園を卒業したときには心底ほっとしました。
ちなみに、当時のお母さんたちとは付き合いは一切続いていません。
主婦については、いろんな人がいろんなことを考えたり批判したり分析したりしているのでここでこれ以上の具体的なことを書くのはよしますが、あの当時のやりきれない気持ちは心の中にず〜っと残っています。
今でこそ、ネットで知り合った女性達のおかげで女性アレルギーがめきめき快方に向かっていますが、雑誌の投稿欄なんかで「○○くんのママより」なんてのを見かけたりすると、やはり身構えてしまいます。一見「ママ」である自分を受け入れ、誇っているように見えるのどかなペンネームですが、もしかしてこの人も「わたしってママだけど、実は…」と執念を燃やしている一人では・・・などと思うと、恐いのです。(考えすぎだってば)
立派な夫や親兄弟、独身だったころのすてきな自分、子育て以外の趣味、そんなものをこれでもかと並べたてなくても、あなたはあなたじゃないの?
「母親だけで終わらない、すてきな自分!」を主張すればするほど、平凡でつまらない人に見えてるよ?
・・・・あのころはどうしても口にだせなかったなあ。
インターネット時代って、いいな!と思っています。
HP、掲示板、チャット…もんもんとしながらも、公園しか行き場のなかった主婦たちの、格好の受け皿になってくれそう。たぶん今は、かつてわたしが出会ったみたいな「自慢病の主婦」は、激減しているとおもいます。ネットの力はすばらしい。
(と、ひと事のように言ってるわたしも、HPでこんなことしていますねぇ。ううむ。)
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