|
2000年6月まで大酒のみだった。もともとお酒が好きだし、強さには自信があった。「ぷは〜〜っ!うめ〜〜っ!この1杯のために今日もがんばったぞ〜!」とオヤジっぽく喜んでいるうちはよかった。「ビールが生き甲斐」と言ってはばからず、飲むことでストレスも解消できていた。
でもそのうち、仕事や親・友人との関係などでやるせなくストレスが高まったことがきっかけになり、どんどん酒量が増えゆき、気がついたら毎日ビールを1〜2リットル飲むようになっていた。
「毎日こんなに飲んでしまう自分」そのものがストレスになってきた。だけど、自分が酒量をコントロールできないほど弱いカッコ悪い人間だということがバレるのがいやで、一応何くわぬ顔で日常生活を送っていたので、誰もわたしの内面のウツウツ状態には気付くことはなかった。
こっそり「アルコール依存症」の本なんかを立ち読みしたり、インターネットで「アルコール依存症」を検索して調べてみたり。「かなりやばいな」と思っていたけど、どうしても、やめられなかった。
そんなどん底気分の時に、以前からメールのやりとりをしていた年下の友人が「禁煙セラピー」という本を教えてくれた。彼女はその本を読んであっというまにタバコをやめたという。それで、「禁酒にも応用できるかも!」と言って・・・・。
さっそくわたしはアルコールが残ったままの半ボケ状態で本屋をうろつき、その本を購入、一気に読んだ。
依存の原因とか思い込み(飲めばストレス解消になる)、長年にわたって刷り込まれたお酒へのイメージ(おやじが酒好きだった)等々、本の内容は、まさに目からうろこ状態だった。うそみたいな話だけど、おかげで今は、ケロっとお酒のない生活をしている。「憑き物が落ちたような」とはこのことだろうか。
お酒をやめて、やっと気がついたことがある。わたしは大酒くらいながら「こんなに飲まなければいけないほど、すごく苦しんでいる自分」に酔っていたのだ。苦しいことを苦しいと誰にも言えなくて、自分で自分を甘やかすことしかできなかったのだ。
さらに…父を慕いつつもうとまれていた、さみしい子供時代からの鬱屈が「父の真似をしてお酒を飲む」という屈折した形であらわれていたようにも思う。ははは。
だんだん身体が元気になってきたら、気分も晴れてきた。無事断酒できたことで、自分にちょっと自信をとりもどしつつある。
今はまったく「お酒」がアタマの中から消えている。のどがかわいた、暑い、疲れた、そういう時でも「ビールを飲もう!」という選択肢がうかばない。
夏バテで体がだるかったのも、冬に冷え性で悩んだのも、ビールの飲み過ぎだったようで、飲まなくなってからは体質も変わってしまった。
あの本を教えてくれた恩人とはネット上で知り合った。会ったことは一度もなく、住所は遠いし17才も年下。そんな彼女が、わたしを間一髪で救ってくれた。
彼女も日々、いろんなことと戦い、自分なりに精一杯がんばってくらしている。彼女との偶然の出会いに感謝し、もうくじけないで強く生きて行きたいと思っている。
2000年7月14日+2001年6月
|