コニカミノルタランナーズ24時間リレーマラソンin富士北麓公園’12
前年は、過去最高の周回数(243周)を記録するというサムズ史上最強チームを作り上げることに成功したが、あれから1年。。。今年はダブルエースのうちの1枚が不在。何とか新メンバーを補強して15名揃えたものの、直前に仕事の都合で1名が欠場。さらに故障者も現れ大ピンチに・・・7年連続通算8回目の入賞が掛かっている今大会の行方は???
大会2週間前の練習会でのキャプテン・ネクちゃんの一言『今年は厳しいですね。最近レベル上がっているから1周(1.6km)を6分平均でいかないと入賞出来ないっす』1周1.6kmを6分と言う事は、1km3分45秒ペースを維持しなければならない。これをクリアし続ける見込みのある選手はおそらく5名。と言う事はこの5名が作り出す貯金を他の9名(1名欠場の為)が食いつぶす事の無いように粘らなければならない。かなり高いハードルだった。苦戦が予想された。。。
■過去の順位 2000年 74位 2001年 36位 −−−−−−−−−(ここから複数チームで参戦) 2002年 10位 2003年 11位 ※残り1時間で逆転される 2004年 11位 ※1分差まで追い詰めるも入賞逃す 2005年 08位 2006年 10位 2007年 18位 ※台風の影響で6時間に短縮 2008年 09位 2009年 06位 2010年 05位 ※チーム最高順位 2011年 06位 ※チーム最高周回数(243周) 24時間リレーの戦績(2002年以降) 9戦7勝2敗 |
愉快で素敵な仲間たち
ネクちゃん Bグループ | HANZAさん Dグループ | |
サムズアップ結成以来、ずっとこの大会に出続けている中心メンバー。出会ったころは、あどけない雰囲気だったのに、すっかり逞しくなっちゃって、今や名実ともにリーダー(13年連続13回目) |
チーム最年長とは思えない若々しさ。しかも居るだけでチームを落ち着かせてくれる存在感は貴重。『北麓の悲劇』を知っている数少ないメンバーの一人 (12年連続12回目) | |
マツさん Cグループ | ひらさん Bグループ | |
きっちりと目標を立て、それをクリアしていく緻密さを備える一方で、若手とのパイプ役を務める貴重な存在。サロマ完走の勢いをここへ繋ぐ (5年連続5回目) | ブレーキの効かない暴走機関車は今年も顕在!!相変わらず好調を維持しており中核メンバーとして力を発揮する (5年連続5回目) |
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よっちさん Aグループ |
sleepless catさん Aグループ |
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もはや自他ともに認めるエース!今年も大学時代の後輩を従え気合十分!?オープニングでのベストラップを狙って突っ走る!! (5年連続5回目) |
UTMB、UTMF完走の実績をひっさげ今年も出場。チームNo.1のタフなランナー。狙った獲物は逃さない (2年連続2回目) |
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サンバさん Cグループ |
うべっちょさん Aグループ |
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本人にとっては、昨年の不本意な成績を塗り替えるべくリベンジを決意しての出場 (2年連続2回目) |
昨年華々しいデビューを飾った期待のランナー。今年はチームのエース格として期待が膨らむ (2年連続2回目) |
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さわけんさん Cグループ |
ミズノっちさん Dグループ |
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持ち前の天然キャラでチームの雰囲気を和ませる。やっちゃっても憎みきれないキャラクター (2年連続2回目) |
紅一点が今年も出場。パワーを必要とされる女性にとっては絶対不利なコースへ果敢に挑む (2年連続2回目) |
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おーじさん Cグループ |
ひあーるさん Dグループ |
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昨年は欠場。今年は満を持して参戦。いつもギリギリでピンチを切り抜ける強い何かを持っている男だ? (通算6回目) | 久々の復活!北麓の悲劇を知る貴重なメンバーの1人。シリアスチームから遠ざかっていた古参メンバーが復活を果たす。(?回目) | |
さとうそさん Dグループ |
T.K Bグループ |
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ファンランチームの常連もシリアスチームとしての出場はこれが初めて。スピードに磨きを掛け入賞チームの一員になる!! (シリアスチーム初出場) | 今年もこのチームで走る事になっちゃった (^_^;) (13年連続13回目) |
他チームの戦力分析
2011年大会では6位を獲得したサムズアップ。今回の出場チームを見渡してみると、前回大会でベスト10だったチームが殆ど出場しており、今年もハイレベルなチームが集結していた。キャプテンの読み通り入賞ラインは240周が妥当な線と思われ、サムズアップにとっては、かなり手ごわい相手が揃っていた。。。
前年の結果
01 俺のデカマラ☆ソン 255 23:59:06 出場 ※筑大同Aとして出場
02 おきゃんぴー 252 23:59:18 出場
03 ガゼルと愉快な仲間達 251 23:59:30 出場
04 梶原オールスターズ 250 23:57:45 出場
05 IRL陸上部・ガチ 245 23:54:53 欠場
06 サムズ★アップAAA 243 23:56:20 出場
07 レッドリボン軍 240 23:58:28 出場
08 Baby Stars 239 23:55:24 出場
09 岩本接骨院 238 23:53:32 欠場
10 TKB48 238 23:58:19 出場
スタート
気象条件は曇り、気温低め。走っていなければ汗をかかない程度の絶好のコンディションでした。しかしコンディションが良いと言う事は消耗戦ではなく、スピード勝負になる訳で、わがチームにとっては必ずしもWelcomeとは言い切れない状況でした。
今年もスターターは、エースよっち。先頭集団に食らいつく激走でオープニングランを飾ります。2番手うべっちょへ襷を繋ぐと、昨年同様ハイペースでの展開が繰り広げられました。私は5番手。オープニングラップは5分55秒。5並びでなんとなくイイ感じです。1時間当たりの平均周回数は10周。このままペースダウンせずに行ければ目標の240周はイケるのですが、13名で回している疲労の蓄積がどのあたりから出るのか?そのあたりが心配の種でした。
順位はと言うと9位〜11位のあたりを上がったり下がったり。この状況あまり思わしくありません。8位〜10位ならば入賞圏内での争いなので問題ないですが11位は駄目です。何とか入賞圏内で順位を安定させ、作戦通りのローテーションで終盤戦に勝負をかけたいのですが、そんな思いとは裏腹にスタートから6時間が経過すると11位という順位に定着し始めてしまいました。8時間経過時には10位TKB48、9位カタリバランナーズとの差が1周に開き、早くも7年連続の入賞に暗雲が立ち込めました。
夕方になり、日が沈み、浴衣ランや盆踊りが始まる頃には、すっかり11位という順位が固定化されてしまい、差も1周前後で変わりません。下位のチームとは2周以上離れているので、目指すは1つ上の順位なのですが、こう着状態から脱却できませんでした。この状態のまま夜間ローテーションに突入する事になりました。チームの希望としては、エース格を揃えたAチームが走る2時間で入賞圏内に順位を上げる事です。
しかしながら思惑は外れました。Aチーム担当の約2時間、平均ラップ5分34秒という驚異的スピードで押しているにも関わらず順位を上げるどころか差を詰める事すらできませんでした。ライバルチームが、どういう戦略を練っているのかが気になって仕方ありません。
Bグループも必死に粘り平均ラップ6分12秒でこらえました。Aチームよりラップは劣っているものの差は変わらず。こちらの戦略に合わせてライバルチームがラップを刻んでいるかのように思えてきました。私はBグループで既定の6本を何とか乗り越え4時間の休憩に入りました。願わくは休憩明けに入賞圏内に順位が上がっている事ですが、ここまでの展開からして上位チームが簡単に崩れる気配はなく、せめて同一周回にまで迫ってくれれば・・・の思いを抱いて仮眠に入りました。
深夜の休憩が終わり競技場に復活したのはAM3時30分頃でした。脚の表面に湿布を貼りまくり少しでも良い状態で復帰しようと心がけて短い睡眠をとりました。競技場に戻り、仲間の元へいくと、何とも言えない沈んだ空気が漂っていました。『依然として11位、10位との差は3周!!』差をキープしていてくれればの思い虚しく、逆に差を3周にまで拡げられていたのです。
何とか上位チームとの差を縮めるために夜間ローテーションDグループの中盤から精鋭揃いのAグループを投入し必至の抵抗をしていたにも関わらず3周もの差がついてしまったのです。万策尽き果て、もはやこれまで・・・の雰囲気が漂っていました。この大会13回目の私には先を読んでしまうと言う悪い癖があります。でも出場回数が多いからこそ見えてしまう展開の悪さでした。『これは駄目なパターンだ!』諦めかけていました。駄目ならば辛い思いはしたくない。。。この先は全員均等に走るローテーションで残り6時間は気楽に行こう♪という選択が下されるのを心のどこかで望んでいたように思います。
ところがキャプテンの下した決断は・・・ 『1周6分15秒以内で走れる者を選抜して抵抗する。10位のチームに楽はさせない』という非情手段!?でした。高低差のある1周1600mのコースを6分15秒で走ると言う事は平坦なコースを1km3分45秒程度のペースで走る必要があります。疲労が蓄積してきた状態でのこのペースは、私にとっては次の1本で潰れても仕方がないという覚悟を持たなければ出す事のできない程のペースです。それでも絶対に諦めないというキャプテンの強い意志はチーム全体に伝わりました。選抜されたメンバーは、先の事を考えず、目先の1本に集中し、残ったメンバーはいつでも交替できるよう準備を整える。それ以外のメンバーも記録表に記入したり、前を行くチームのラップを計測したり、停滞していたムードに活気が蘇ってきました。
そして、奇跡が起こりました。
上位の一角、世界のはらだいチームが失速し始めたのです。6名で編成したスクランブルローテーションが1巡するまでもなく差が2周に縮まりました。僅か40分程度での出来事です。これで俄然チームに勢いがつきました。スクランブルローテーション3巡目が終わりに近づくと差はついに同一周回にまで迫りました。午前6時、残り時間4時間。スクランブルをかけて2時間余り、希望が確信に変わった瞬間でした。
その後も、猛追の手は緩めません。一気に追いつき、追い越す!これがこのレースの鉄則です。そしてスクランブルローテーション3巡目のラスト、サンバさんが差を20秒にまで詰め、エースよっちに襷を繋ぐと、午前6時23分その時が訪れました。10位はらだいチームの選手が6分53秒掛かったのに対して、エースよっちは5分26秒。1分のリードを逆につけて10位でリレーゾーンに戻ってきたのでした。
あとはこの差を残り3時間30分守り続ければよいのですが、ここからが肝心。手を緩めれば争っている相手は必ず息を吹き返してきます。油断をすれば、下位から猛追してくるチームが現れる事もあります。そんな苦い経験を過去にしている以上、ここはライバルチームが諦めるまで徹底して逃げなければならないのです。
残り2時間を切った頃、差は2周に開きました。ここで入賞を確信したので、ラストは全員出動の最終ローテーションに入りました。ここまでスクランブル体制で走ってきたAチームは疲労困憊ですが、それでも5分台をキープしていきます。1本1本が勝負だったBチームは6分15秒を出すのが難しくなってきました。スクランブル後半から加わったCチームはラスト1本で力を絞りだし、夜間ローテーションから控えに回っていたDグループのメンバーも最後は余すところなく力を出しつくしました。
9時45分、長い1日が終わろうとしていました。この時間を持ってリレーゾーンは閉鎖され、残り15分は襷を付けているランナーが最期まで走る事になります。今年のアンカーはエースよっち。最後の最後まで手を抜かないと言うキャプテンの強い意気込みが感じられました。アンカーのエースよっちは、3周走り23時間59分01秒で最後のゲートを通過し、7年連続通算8回目の入賞を10位で飾りました。
最終順位は以下の通りです。
01位 おきゃんぴーA 266周23:55:22(2)
02位 ガゼルと愉快な仲間達 265周23:57:14(3)
03位 中大同A 256周23:54:19(-)
04位 レッドリボン軍 256周23:57:09(7)
05位 梶原オールスターズ 255周23:59:18(4)
06位 筑大同A 249周23:58:27(1)
07位 カタリバランナーズ 242周23:54:21(11)
08位 TKB48 241周23:56:28(10)
09位 Baby Stars 241周23:58:05(8)
10位 サムズアップ★侍青 238周23:59:01(6)
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63位 サムズアップ★撫子 179周 23:59:08
※()内の数字は前年の順位
戦前の予想通り、240周が入賞ラインという読みは確かでした。あと2周余分に走れていれば、ここまで苦戦はしなかったと思いますし、そこまで行けていれば8位争いに加われたように思います。年々レベルの上がっていくコニカミノルタ24時間リレー。サムズも含めて前回ベスト10で今回出場した8チームはすべて入賞。残り2チームは、過去の優勝常連チームである中央大学と前年11位だったカタリバランナーズという結果。上位陣は固定化されており、今大会は10名と言う少ない人数で挑んで11位に食い込んだ世界のはらだいチームも来年出場するとなれば、メンバーを補強してくる筈。そうなればサムズアップも今年以上に戦力を充実させなければなりません。
結果的にはこれまでで一番辛く、一番感動的だったように思える今大会。個人的には1本1本が勝負の青息吐息ですが、こんな仲間たちの顔を見ているといつまでも一緒に走っていたい!同じチームの空気を吸っていたいと思わせてくれます。また来年も苦しい中からこぼれ出る笑顔を見る為にこの地に足を運ぶ事になりそうです。
こんなチームですが、仲間に加わりたーい!と言う方が、いらっしゃったら、こちらへ!!
楽しく走り、愉快に騒ぎましょう!!
サムズアップ★侍青(サムライブルー) サムズアップ★撫子(なでしこ)
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