ブロアファンレジスター交換
エアコンのブロアが不調になりました。
はじめはエアコン運転中、突然ふと風が出なくなりしばらく走行してると思い出したように自然復帰。
自然復帰しない場合は、一旦キーをオフにしてエンジンを止めて再度キーオンにすると復帰。
そのようなことが暫くありました。その後、何も起こらず忘れかけていたころ、キーを入れエンジンをかけエアコンをオンにしても風が出ない…何度かトライしましたが一向に出ず。

これは、いよいよ自然復帰も望めないと思いいろいろネット上を調べてみると、ブロアファンのレジスターという部品が怪しそうだということがわかりました。
155を手放した方も含めいろいろな方々が苦労談、手順を公開してくださっているのは助かります。

正しい診断方法ではありませんが、レジスター決め撃ちで部品を取り出してみることに…

エアコンのブロアファン、レジスターともに助手席のグローブボックスの下にあります。
グローブボックスの奥を下から覗くとこんな感じ。
丸いものがファン本体で、奥にある部品が怪しいと目をつけたブロアファンレジスターです。


ブロアファンレジスターは、下の二本のネジを外すことにより他の部品を外すことなく単独で取り外すことができます。


レジスターと直接関係ない部品では唯一レジスターのケースカバーの中を通っているブロアファンの電源ケーブルを外しておく必要があります。


さて、ブロアレジスター自体はネジ二本で止まっているだけなので外すことはなんら難しいことは無いはずなのですが、問題はその場所。
非常に奥まったところにあるのでこんな感じのドライバーで外しました。


どんなものがあっても基本的にはアクセスしにくい位置にネジはあります。
写真の長めのビット、もっと短いビット、通常のドライバー等々駆使しながら悪戦苦闘の末外しました。


外れた直後はこんな感じ。

画像の「ブロアファンへ」と書いてあるコネクタがブロアファンに電源線として繋がっていたものです。ケースカバー、ケースに収まった本体、放熱板か構成されています。放熱板の部分がブロアファンの脇に差し込まれてるかたちで収まっています。

矢印部のネジを外してカバーを取り外します。
カバーが外れると、オレンジと白のコネクターが本体に差さっているのでロックを外しながら各々抜きます


これで、ブロアファンレジスターを取り出すことができます。


よく問題になっているのはこの内部の基盤の半田剥がれ。
同じことになっていることを期待してケースを開けてみると…
問題が…。まずバネ状の押さえパーツがばらばらと二個出てきた…でもどう考えてもどこについていたのかわからない-_-;
他の方々のサイトを見てもそれについての画像も記載もない…困った。


そして何より、何例かサンプルがあった半田割れ、剥がれの箇所(赤丸印のところです)は綺麗に半田が乗っています。



他に見た目おかしそうなところはないし、半田工作で簡単に直るものでもなさそうな予感…。

勝手に目星をつけていたところのあてが外れて行き詰まり状態。
おそらくくブロアファンレジスター自体を交換することが解決策だと予想しながらも一応他もチェック。

本来一番最初に確認すべき箇所はフューズですね。
エンジンルームの最前部にあるケースの中に収まっているはずです。


フューズボックスの蓋を開けて確認。
実際はこれだけだと見づらいので上の画像の矢印のネジを外してフューズボックスの位置を動かして確認。
下の画像の矢印がエアコンブロアファンのフューズのはずです。切れていません。



次に一応、ファン自体が回るかどうかも確認。
まず下の画像のネジを外します。ネジが外れたら時計回りにまわして下に引き抜くと外れます。
丸型の蛍光灯のカバーを外すような要領です。ネジはただの回転止めです。


バッテリから直接の電源をつなぐと回る傾向が見えたのでファン自体が回らないことはなさそう。
あまりほめられた方法でつないだわけではないのでどうやってつないだのかは割愛しますがとにかく
ファンは生きていそう。

ファンは外すときの逆の手順で元の位置に戻します。

ファンもフューズもおかしくなさそう。
そこで、ファンレジスターの半田がすこし弱いかなと思える箇所を気休めに補強して、更に気休めで接点を磨いて
仮に再接続すると…。
ファンが回りました!…が、今度は常に最大風量で回ります。エアコンをオフにしても最大風量で回り続けるどころかキーを抜いても最大風量で回り続けます。実はこういう事例も目にしていたので慌てず騒がず全ての関連配線を抜いて
停止。

いよいよもってブロアファンレジスター自体の交換しか方法はなさそうだし、おそらくそれで解決しそうな感じになってきました。

便利な世の中。ネット上で部品を探すと、運の良いことに155V6から取り出したというレジスターが見つかりました。
早速手配をかけました。

これが新しいレジスター。


気になるのは、刻印された番号が違うこと。これは購入時に詳細画像もありわかっていましたが、賭けにでました。

左が、新しく取り寄せた中古(B566)。右が今までついていたもの(B837)。
車としては、左の部品がついていたものの方がウチの155より新しかったようです。
モールドの部品番号部を打ち変えたような跡が見られます。金型そのものは同じ形じゃないかなぁと。

形を見比べてみても…(左:今回品 右:従来品)


やはり同じようにしか見えません。(左:今回品 右:従来品)

同じ機能部品で何か違っていたとしても何かしらの対策を打った互換品だろうと勝手に解釈して、取り付けへ。

まずは、仮につなげてみます。

きちんと動作しました。風量コントロールも正しく行ってくれているようです。
ここからは想像ですが、これだけ大げさな放熱板もついていてしかも実際使うと熱くなります。
所定の位置は放熱板が風を受けていると思われる位置、つまりファンのすぐ脇であることを考えると、あまり所定の位置以外に放置したままテストをするのはよくないかと想像し取り付けにかかりました。

取り付けは取り外しの逆の手順です。…が、先にファンの電源をつないでしまったためファンの電源コードがレジスターケースカバーの中を通らないまま取り付けてしまいました。
本来は、水色の矢印の通りカバーの中を通ってカバーの端から出てくるのが正しい…。
見た目の問題だけなのでこのまま…。


取り付けも外すときと同じ。
放熱板を所定の位置にあわせて入れて極めてまわしにくい位置にある矢印の二本のネジで取り付けます。


ここまでやってから先ほどの電源コードに気づいたのでもう一度外す気力もなくとりあえず終了。

ファンレジスタをいろいろ見ると放熱のための板が剣山のようになているものもあり、電気抵抗で発生する熱をいかに逃がすかが鍵のようですね。
また、この155用のブロアファンレジスタと少なくとも外観上まったく同じものがフェラーリ348 F355用として掲載されているところもみつけたのでどうも共用部品のようです。
フェラーリ用も同じようにアルファ−ランチアマークが付いてましたが、新車装着の部品もそうなんでしょうか。 

取り付けも終了したので、エアコンをオンにしてそのあたりを小一時間ほど走ってみました。
特に問題なく正常にエアコンブロアファンの回転数を制御をしてくれている感じです。
発熱によってやられそうな部品ということもあり、同じぐらいの年月が経った中古部品なので同じ時期に寿命が来て…ということも考えられなくもありませんが中古部品代5800円+送料の出費でとりあえず直ったので納得して良しとします。しばらくは様子見ですね。

自分も助かったので、何かのお役に立てばとは思いつつも…
お約束として、ここに掲載したものは単に「自分はこうしてみたよ」という報告だけで正しい手順で行っているとは限りませんのでご承知おきを。