チャイルドシート(2)
チャイルドシートについて、(1)にはベビーシートについて書きましたが、その次のステップのチャイルドシートとして、レーマー社製のロードを選びました。

こどもが思ったよりはやくイーブンフロー・ファーストチョイスの限界を超えてしまったため、ファーストチョイスは使えなくなってしまう一方、まだ前向きは時期尚早かと思い、はじめは前向き専用ではなく前後向き兼用のものにしようと思っていました。

そこで、信頼性や価格、まだ発展途上で日進月歩の感がある分野なのでより新しい製品がよさそう、ということで国産のタカタ製ミリブ3500が良いかと思い近所のアカチャンホンポに行きました。そこでミリブ3500を155で使いたいことを言うと、担当氏は「欧州車にはフィットしない場合が多い」…ということで試着をしてみたところまったく安定しませんでした。この時点で購入を諦めました。
…が、プロが付けて安定せず、売り手が売りたがらないのだから間違いはないのでしょうが、その後チャイルドシートの固定の仕組みを理解した今となっては実は「何故だめだったのか?」が今一つ釈然としません。もう一度ミリブ3500を今度は自分の手で付けてみたいとなぁと思います。何もわからなかったミリブ試着の時と比べ今なら、多少なりとも自分で要所要所をチェックできると思うので。

ですので、ミリブ3500が155には使えないはっきりした点が明らかになっているわけではありません。今は、「ひょっとしたらしっかり装着できるんじゃないか?」とも思います。ただ155の座面とミリブ3500の底面がフィットしていないことはあるかも…。(これが大きな問題かどうかはわかりません)

下のロード装着のところにも書いていますが、3点固定のチャイルドシートに関しては、「車のシートベルトのバックルとチャイルドシートのベルトガイドの位置関係」が非常に重要なようですね。何も知らなかったミリブ3500試着のときは、ただ単に「とりつけた結果ぐらぐらしてるみたい…」ということだけで、こういう点に関して何も確認できなかったことを後悔…。

さて、ミリブ3500は付かないと言われてしまったためチャイルドシート選びはふりだしにもどってしまったわけですが、ネット上で相談を投げかけたところ「レーマーを推奨する」というご意見をいただきました。早速ラインナップを調べてみると、「専用」に拘ったラインナップにぐらっときました。「ベビー兼チャイルド」でもなく「チャイルド兼ジュニア」でもない純粋なチャイルドシート(狭義)専用設計に共感を覚え「これだ!」と思いさらに調べてみると各方面で評価の高いキングの後継となるであろうロードという製品が出たばかであるということもわかり「最新のチャイルドシートは最良のチャイルドシート…だろう、きっと」と思っている自分にはこれしかない!と思うようになりました。ひとつの気になる点を除いて。

現物を確認しようとヤナセに行ってみましたが、ロードの現物は無く「取り寄せておくので、来たら試着してみてください」ということになり、製品が届いた一週間後、再度訪問し試着したところ装着に問題なさそうだったので購入しました。

では、レーマーロードを155の装着した場合についてです。装着するとこのようになります。

ただしこの写真はベビーシートからの移行で本人に違和感が無かろうと思ったリクライニングを一番倒した状態です。日本で正規に買える色はこのグレー系で、チャイルドシートとしては地味なものです。こどもはあまり喜ばないかもしれませんが色は155の内装には絶妙にマッチしてます(まるで純正であるかのように…)

まあそんなことはいいとして、まずいろいろ情報をいただいたりした中でこの手の3点固定チャイルドシートでもっともクルマとの相性を考慮するする必要がある部分は、「車側のシートベルトバックル(キャッチャー)」と「チャイルドシート側のシートベルトガイド(レール)」にあるようです。チャイルドシート側のシートベルトガイドに車のベルトのバックルやキャッチャーがかからないような関係にないといけないようです。これはロードのマニュアルにも記載されており、ここにはバックルがかかる場合は毛布当で底敷をしてチャイルドシートの嵩上げを行う必要があるとのことでした。
これはキャッチャー側が長い場合に問題になるようです。いままで車から生える(?)ベルトキャッチャーの長さなど意識して見たことがないので155のそれが長い方なのか短い方なのかわかりませんが、実際次の画像の通りです。

実はかなり際どい感じです。ただしチャイルドシート側のガイドにはキャッチャーは当たらずまた見にくいですがバックルも当たっていません。「ガイドを押さえているのはベルト」という状態に辛うじてなってます。また、この写真の状態はリクライニングを倒した状態ですのでこれを起こすとガイドは更に高い位置にくることになり良い方向に向かうかと…。MBの純正チャイルドシートとして各種レーマー製品をMBカラーリングで売っていますが、その中にプリンスがあってキングがないのは、この問題が出る車種があるからかもしれませんね。

次にシートの凹凸とチャイルドシートの底面の関係ですが、ロードの底面には脚のようにリブが2本出ています。この幅は、上手い具合に155のシートの凹の部分に嵌ってくれます。



右側の写真は向かって左側の脚で、画面右側がチャイルドシートの内側、左が外側です。脚の外側のラインが155のシートの凹部の境界線になっている赤いパイピングに沿っていることがおわかりいただけると思います。

次は、非常にわかり難いですが、背面も同様に155のシートの凹みにチャイルドシートの凸部が上手く沿っています。

このような感じで155とレーマーロードの相性は良い方だと思います(バックルとベルトガイドとの関係がやや気になりますが)

これを実際とりつけてみます。安定する位置に設置してベルトを所定の位置に通し、チャイルドシートに体重をかけながらシートベルトを引きその状態でチャイルドシートのロック機構でシートベルトをロックする…するとかなりガッチリ固定することができました。ちょっと嬉しいぐらい…というのが感想です。
ただし、シートにガッチリ固定できたということは、逆に車のシートのクッションを使っていないということにもなり45扁平のタイヤを履いた155の振動がもろに伝わっているようでこどもの隣に座っていた妻の感想は「ガタガタ道ではちょっと疲れそう」というものでした。(あくまでも見た目の話しでチャイルドシート自体がクッションの機能を十分持っていると思いますが)

そこに乗る本人が適応年齢・身長・体重に適っていれば、155で使うチャイルドシートとしてはなかなか相性は良いのではないかと思います(…が、もし155オーナーの方で検討される場合はバックルとベルトガイドとの関係は必ず確認してみて、ご自分で納得いくかどうかご判断ください)。
(その後、画像をご覧下さったチャイルドシートに関して非常に詳しい方から、このバックルとベルトガイドの関係に関し「問題ないレベルでは?」という感想をいただいています。)

また新しい製品(2002年2月現在)ですので、まだ第三者によるテストにかけられた結果を見つけられません。購入の判断基準としてレーマーキングの評価と同メーカーが更に新しい技術で作った同等製品ということで信用買いのようなところもありました。これに不安を感じる場合はどこかのテストでの結果が出るまで待たれた方がいいかもしれません。

自分ではレーマーロードは155用チャイルドシートとして満足できると思いますが、あくまで自己満足でそれ以上でもそれ以下でもありません。人様に「他と比べてこれは!」…と、積極的にお勧めするほど知識もありませんので…。

さて一つの気になる問題というのは、「前向き」をはじめる時期です。ロードは前専用ですので当然後向き装着はできません。ロードは9kg・70cm・8ヶ月からということですので、これを超えれば前向きでもいいのでしょうが、1年ぐらいまでは後ろ向きがよいというお話も伺いました。如何せんファーストチョイスの大きさ・重さに対する限界に早くに達してしまったため8ヶ月に入った時点でロードを使いはじめていますが、やはりそう考えるとベビーシートはもう少しレンジの広いものにしておけばよかったかなと思います。専用で移行していく場合は、ベビーシートの選択を熟考すべきでした…と、いってもベビーシートを買うときは右も左もわからない状態でしたが。

こどもを極力クルマには乗せないようにして生活できる環境でしたので、「クルマに乗せない」ということで端境期を辛うじて乗り越えましたがお気づきの方もいらっしゃると思いますが、実は「イーブンフロー・ファーストチョイスとレーマー・ロードは連続していません」。チャイルドシート(広義)をどういう形態で推移させるかということは、産院から使うベビーシートの選択にも影響を与えてます。なかなか難しいと思いますが大まかな計画に則った選択ができると良いですね。