【ヨウスケのアカデミック園芸ワールド】7月

2000.7.31(月)・・・育種の現場
 
 これがSalpiglossis sinuataの育種の現場です。昨年播種した中から選抜し親株とした中から、交配をしてF1(子)の花を見たのが今年の4月。そのF(子)の中から更に選抜し交配をしたものがコレです。要するにF(孫)です。白花の作出を狙った交配ですが・・・丸っきりの白花は現在のところ出てきていません。アミ目は(条斑)確実に優性で遺伝Fします。
 
 Fにかなりのばらつきが見られその中から3個体を選抜し交配をしました。ブルーがかった花冠のものやレモンイエローなどの花冠のものが多数あります。見事な白花ができた暁には・・・・さて、何をしましょうかねぇ・・・。以上、育種の現場から陽介がお届けしました。


2000.7.29(土)・・・ミニくい植物の子(?)
 7月17日〜8月10日まで【上野夏祭り】が上野公園で開催されています。不忍池の周辺では植物市を含む骨董市が開催されています。今日はそれに行ってきました。そして仕入れてきたのが左の植物たちです。

 左から順に【ベニアシ(紅アシ)・・・Pharagmites属】【シラサギカヤツリグサ・・・Dichromena latifolia【オゼミズギク(尾瀬水菊)・・・Inula britannica var.japonicaです。(学名は多少ウソかもしれません^^;;)シラサギカヤツリグサは白い部分が非常にキレイです。カヤツリグサ科の湿生植物です。紅アシは秋に燃え立つような美しい紅色に変化します。尾瀬水菊は黄色の花を咲かせます。コイツも水が好きなのです。鉢の小ささに惚れて・・・植物体の可愛さに惚れて・・・思わず衝動買い!下に敷くお皿まで買ってしまいました。


2000.7.28(金)・・・短命な花
 純白の花をご紹介しましょう。マメ科のBauhiniaです。約300種あります。和名は【ハカマカズラ】夜間〜早朝にかけて開花し、お日様が高く上る頃、茶色に変色して虫たちへのアピールを終えます。非常に短命な花です。だから美しい!園芸学部のBauhiniaは・・・風により木が斜めになっています。この種は非常に珍しいものだそうです。パッと見た感じはとてもマメ科には見えませんよね。この美しさ、伝わりましたでしょうか?


2000.7.27(木)・・・絶滅危急種
 一体コレはなんでしょう。また不思議なものが登場です。これはレッドデータブックで絶滅危急種に指定されている(そうです・・・未確認【ミクリという植物です。学名をSparganium erectum L.(ミクリ科)といいます。14種がヨーロッパ・北米などに自生しています。和名の【ミクリ】というのは花後にできる実がクリに似ていることから付いたそうです。(実栗・・・ミクリ)水生植物なので池などで見ることができます。今夏計画中の【ベランダ水生ガーデン】の出演者なのです。
【補足・・・2000.7.28記】 ミクリ1属からなる。ミクリ科の茎は基部が塊状で線形の葉が互生して叢生する。葉はスポンジ状で柔らかく、断面が普通三角形で、中国名の【黒三稜】はこの特徴を表したもの。花は単性で花弁はない。雌雄の花はそれぞれ球状に集合して独特の頭花(頭状花序)をなし、茎の下部に雌性頭花、上部に雄性頭花がつく。この頭花の柄の有無や茎への付き方が種を同定する重要な特徴となっている。                                                          
                            朝日百科 植物の世界10 より抜粋・陽介編集


2000.7.23(日)・・・パイナップルリリー
 



 昨日とはうって変わって・・・よく見かける植物を。Eucomis zambesiacaです。(ユリ科)そう、パイナップルリリーと呼ばれているものです。キレイでしょ?南アフリカに10種分布しています。通常Eucomisは播種後、1年で花が咲くなんてことはありませんよね。でも・・・コイツは違うのです。播種後、1年以内に開花するすばらしい性質を持っています。まぁ・・・シンテッポウユリみたいなものかな。・・・ということはこいつの血を他のEucomisに入れることは可能なわけですね。とにかくすごいヤツを紹介したくてここに登場させました。


2000.7.22(土)・・・タワシのようなワタシ
 またまた変わったものをご紹介いたします。(定番化してますねぇ^^;;;)葉にはトゲ、花は・・・・???
Dipsacusの植物でチーゼルと呼ばれています。(チーゼル科)アフリカやスリランカ、ヨーロッパ等に15種自生しています。非常に凶暴な植物ですね。恐ろしいトゲ・・・。白い花が下から順番に植えに上がっていきます。果たしてこの花は観賞価値があるのでしょうか?ドライフラワーには使われているようです。


2000.7.21(金)・・・閉鎖花
 コレ、一体なんだと思いますか?・・・コレが【閉鎖花】この植物はSalpiglossis sinuataと呼ばれるものです。、そう!私の実験植物です。同じ株から大きな花(開放花)と閉鎖花をつけるのです。非常にナゾです。(写真の中に見える小さい花が閉鎖花と呼ばれるものです。)現在、【なぜ閉鎖花をつけるのか】を中心に実験を進めています。それは・・・今年の冬に何らかの結論が出る予定。自分自身、とても楽しみです!!
 注:閉鎖花は出ないほうがいいのです。


2000.7.9(日)・・・黄金の宝!
 黄金に輝くこの花は・・・Impatiensです。(ラベルの表記;Impatiens repens ‘ゴールド・ラッシュ’)とても美しいYellowで感動します。名前に【repens】とあるように、ふわっと下垂します。その姿がまた美しい!まだ開花初めですが一足先に紹介してみました。


2000.7.9(日)・・・(番外編)そしてこれが花
 

 
 昨日紹介しましたMegaclinium maximum ‘Arai’ですが、こんなキレイな花を咲かせます。うぉ〜〜〜〜〜〜〜っ!感動!!・・・しませんか???ジミシブ(地味渋)な花ですが・・・よく見るとキレイですよ。順番に半年以上かけて開花していきます。素晴らしいと思いませんか?♪素晴らしい メーガクリ メーガクリ (YMCA風に)  背後に映っているのは私の美しい手です。


2000.7.8(土)・・・コブラオーキッド
 久々の更新です。どうもお久しぶり〜。
 さーて・・・奇妙なものをご覧いただきましょう!ラン科のMegaclinium maximum ‘Arai’です!通称:コブラオーキッド。本当にヘビみたいに見えるでしょ?右端の画像の【蟻んこ】みたいなのが【花】です。これは蕾の状態です。よく観ると美しい花をしています。どんどん増えるこのランは手間いらずでオススメ!!1バルブに切って増やすとそこから3つのバルブが出現するという素晴らしい品物!さぁさぁ!!次の東京ドーム世界ラン展日本大賞はこの花かっ!?