【ヨウスケのアカデミック園芸ワールド】12月


2000.12.31(日)・・・世紀を超えて私が伝えたいもの。
 本日が今世紀最後の更新となりました。いよいよ21世紀です。20世紀最後の更新は・・・私がこのHPを通して皆様にお伝えしたいことをネタとして選びました。

 このメモ書きは一体何だと思いますか?・・・ここは福島県にある「矢祭園芸」さん(金澤美浩氏)のガラス温室に吊るされていたものです。・・・ここは雑誌「はなみどり」でも紹介された、シクラメン、プリムラ類の大規模生産者です。そして・・・その傍ら、育種をなさり数々のパテントをとってらっしゃる方なのです。そうです、「生産者育種」のリーダー的存在なのです!
 以上、簡単ですが育種の実際の現場からお送りしました。


2000.12.26(火)・・・初恋草
 今の時期、ガーデンセンターでこの花をよく見かけます。青花はLeschenaultia biloba‘Sky Blue’、赤花をLeschenaultia formosaスターブラスター’といいます。「初恋草」というネーミングで販売されています。クサトベラ科の常緑低木または宿根草で、オーストラリアの砂地に自生しています(耐乾性あり)。画像でも分かるように立ち性のものと匍匐性のものがあります。
 L. formosaは秋の短日で花芽分化L. bilobaは、低温で花芽分化(8月に明期が14時間以下で花芽分化)し、(夜間18℃以下)します。
 各枝の先端から開花するため、自生地の開花始めはドーナツ型に花がついているそうです。

Citation: Leschenaultia R. Br., Prodr.: 581
Date: 27 Mar 1810
Type: L. formosa R. Br.
Group: DICOTYLEDONES: GOODENIACEAE


2000.12.24(日)・・・20世紀最後のクリスマス イヴ
 今日は20世紀最後のクリスマス イヴですね。・・・というわけで・・・今日の花はEuphorbia heterophylla(トウダイグサ科)・・・ショウジョウソウです。北アメリカ南部、中央アメリカ、ボリビア、ハワイ、熱帯各地に自生または野生化する多年草です。
 葉は互生し、バイオリン形になるのが特徴です。上部の葉の基部が赤くなり、何処となくポインセチア(E.pulcherrima)に似ていますね。花は蜜腺を持つ杯状花序につき、花弁はありません。
 耐寒性はないとのことですが、千葉県松戸では現在でもこの通り、元気です。

Citation: Euphorbia L., Sp. Pl.: 450
Date: 1 Mai 1753
Type: E. antiquorum L.
Group: DICOTYLEDONES: EUPHORBIACEAE


2000.12.23(土)・・・Yellow flax
 黄金色に輝くこの花は、Reinwardtia indica Dumort.(アマ科)といいます。インドと中国に1種が分布しています。和名をキバナアマといい、英名はYellow flaxといいます。

草本性の小低木で、冬から春にかけて次々に黄色い花をつけてくれます。
昨年から今年の始めにかけて「雲南月光花」と言う名前で販売されているのを見かけました。

栽培してみて気がついた点を書き添えておくと・・・草姿が乱れやすい、下葉が枯れあがる性質がある、放任では分枝しにくい、生長が緩慢、自家布和合性(果実は膨らむが“しいな”になっている)といったところです。

 鉢物化するにはまだまだ改良しなければならないところが残っています。

Citation: Reinwardtia Dumort., Comment. Bot.: 19
Date: late Nov 1822 - early Dec 1822
Type: R. indica Dumort. (Linum trigynum Roxb. 1799, non L. 1753)
Group: DICOTYLEDONES: LINACEAE


2000.12.22(金)・・・今日で【茄子のご陽庭】1周年デス!
 本日12月22日をもって【茄子のご陽庭】開設から1年が経ちました。このようなサイトが毎日かなりのアクセス数になっていることは嬉しい限りです。どのような方がこのサイトを支持してくださっているのでしょう。どうもありがとうございます。

 さて1周年記念の今日は・・・タコ口の花が印象的なCyrtanthus mackenii(ヒガンバナ科)です。サーモンピンクのかわいい色をしています。
 南アフリカに47種存在する球根植物で、このクソ寒い冬に自分をアピールしている偉いヤツです。冬緑型の植物です。とにかくかわいい!かすかに芳香があります。

Citation: Cyrtanthus Aiton, Hort. Kew. 1: 414
Date: 7 Aug 1789 - 1 Oct 1789
Nomenclatural detail: nom. cons. des.
Type: C. angustifolius (L. f.) Aiton (Crinum angustifolium L. f.)
Group: MONOCOTYLEDONES: AMARYLLIDACEAE


2000.12.21(木)・・・ミカン科の植物
 12月に入って最初の更新です。11月10日からず〜っと休むことなく研修論文の下書きをしていました。昨日やっと完成!年明けに添削された下書きが返却されますが・・・それまではしばしお休み。真っ赤になって返ってくることでしょう。あぁ、プリンタのインクと用紙が一体どれだけなくなるのでしょう。

 さて、これはミカン科Correa ‘Christmas Bell’です。11種がオーストラリアに自生しています。十字対生の葉で、その葉腋に花を1つ付けます。ピンク色の花で表面は硬い毛で覆われています。

Citation: Correa Andrews in Bot. Repos.: 18
Date: 1 Apr 1798
Nomenclatural detail: nom. cons.
Type: C. alba Andrews
Group: DICOTYLEDONES: RUTACEAE