【2002年 ヨウスケのアカデミック園芸ワールド】9月







2002.9.27(金)・・・果たして区別は? part2
 昨日の続きです。

 Uncinia uncinata(カヤツリグサ科)

 いかがでしょうか?これはU. uncinataとして導入されたものですが・・・確かに、U. rubraとは、色が違うように思います。こちらの方がより赤味が強いですよね。

 で・・・やっぱり違うんだな・・・と納得していたのですが・・・今年イギリスでまたギモンが出てきたのです。Unciniaを注意深く見ていたのですが・・・U. rubraとして販売されているものの中に、この色をしたものがありました。1ヶ所ではなく、数ヶ所で見かけました。

 しかし・・・Plant Finderによると、誤用されているとのことなので・・・もしかしたらU. uncinataU. rubraとして出回っていることもあるのでしょう。

 一応、昨日から紹介しているこの2種は、それぞれ導入先が分かっており、そこのオーナーはこの2種は違うんだと言っています。果たしてどうなのでしょう。ちなみにPlant Finderでは、U. uncinataと、U. uncinata rubra(この表記の方法からすると、いまいち区別はされていないという印象を受けます。)と2つが載っています。

 U. uncinataの中でも、より赤味が強いのがU. uncinata runraなのでしょうか・・・?謎は深まるばかりです。

 とりあえず、画像は、導入された時の名前を採用します。
 


2002.9.26(木)・・・果たして区別は・・・?
 常緑の素材です。

 Uncinia rubra(カヤツリグサ科)

 和名はありません。

 常緑の素材で、非常に耐寒性があります。少し水辺を好み、乾燥地は極端に嫌います。何とも言えない色をしており、ちょっと他の植物では見られない色彩ですね。

 さて・・・Uncinia属にはいくつか種(しゅ)があり、日本では流通していませんが、イギリスでは普通に見かけます。

 Uncinia rubraUncinia uncinataUncinia egmontianaが、海外の種苗会社サイトで見かけることが出来ます。

 この区別ですが・・・これが大問題。昨年からの悩みで・・・今年、イギリスへ行った時に確かめる事の1つでした。

 どうやら、この3種はそれぞれ違うようですが、それほど違いがないとのことです。また、RHSのPlant Finder2000−2001年版によると、5種が登録されており、そのうちU. rubraが2つ入っています。そこには注釈として、U. rubraは、U. uncinataU. egmontianaと誤用されていると書かれていました。

 確かに、今年イギリスへ行った時、U. uncinata ‘Rubra’というものも見かけました。U. rubraと同じように見えたのですが・・・。

 さて、明日はその続きです。明日は、もう1つの種(しゅ)と比較してみましょう。
 とりあえず、今日の画像はU. rubraとしておきます。この名前で入ってきたものなので・・・。


2002.9.25(水)・・・爬虫類模様
 好きな素材の一つ。

 Plectranthus discolor(シソ科)

 葉の表面は、多少ボコボコしており、この斑入り模様とともに、私は爬虫類の皮膚を想像してしまいます。

 生育旺盛でよく繁殖します。熱帯植物ではありますが、冬場、霜と寒風が当たらない所であれば、戸外でも十分越冬します。

 コリウスとはまた違う表情を持っており、私はこの素材を気に入っています。


2002.9.24(火)・・・これも斑入り。
 多分、名前を聞けば「あぁ」と知っているはずです。

 Persicaria capitataPolygonum capitatum)・・・タデ科

 ヒメツルソバです。でも・・・ただのヒメツルソバではなく・・・その斑入りです。白地にピンク色がさして、とてもキレイですね。

 ヒメツルソバは、非常に生育旺盛で、みるみるうちに地面を覆っていく、優秀なグラウンドカバープランツですが・・・この斑入りは弱いようで・・・生育緩慢です。

 これも斑入りじゃないものと同じように生育旺盛であれば、もっと利用が増えるでしょう。


2002.9.23(月)・・・斑入りになれば・・・
 秋の七草として親しまれている植物ですが・・・厄介な植物として有名で・・・薬用、食用として利用されるに留まります。

 Pueraria lobata ‘Cho no Mai’(‘蝶の舞’)・・・マメ科

 属名で書けば、新しい植物のように思えますが・・・実はクズ。ゴミ、という意味ではありませんよ〜。和名が「クズ」です。

 品種名は、広瀬嘉道氏による命名です。

 斑入りではないものは、非常に生育旺盛で、非常に厄介な植物ですが、斑入りになれば・・・おとなしくなり、しかも、やや弱い傾向にあります。

 ということは、寄せ植えや庭植えのツル植物として、十分利用できます。

 私は結構気に入っています。


2002.9.22(日)・・・白毛
 イギリスへ行く前に更新してから・・・すっかりご無沙汰しておりました。約1ヶ月ぶりの更新になります。そして・・・これが9月最初のアカデミック更新となります。あと1週間で9月は終わってしまいますが・・・。

 Plectranthus argentatus(シソ科)

 オーストラリアの植物で、白い毛で覆われた、肉厚の葉を持っています。この画像だけでは想像できないと思いますが・・・低木状になります。高さ1mほどになり・・・コリウスと似ています(コリウスも現在はPlectranthus属に分類されています。)。

花は目立たないのですが、花が咲くとまた雰囲気が変わり、庭に植える植物としてよいと思います。

 結構、草姿が乱れるので、ピンチを何度も繰り返して、分枝を促す必要があります。