【2002年 ヨウスケのアカデミック園芸ワールド】7月







2002.7.30(火)・・・日本の植物
 海外で人気の日本の植物です。

 Aucuba japonica ‘Sulphurea Marginata’(ミズキ科もしくはアオキ科)

 ヒマラヤから日本にかけて3〜4種が知られている植物です。種小名の通り、これは日本の植物。その園芸品種です。

 黄色い深覆輪で、日陰のスペースをパッと明るく演出してくれます。私は個人的に、この品種が大好きです。画像左上の方の葉は、全くの黄金葉になっています。

 あまり強い日の当たるところに出しておくと、少々葉焼けを起こします。やや日陰が一番いい色を出してくれるのですが、かなり日陰でも耐えてくれる優秀な素材です。

 日本の植物は、日本を出ると非常に人気のある素材です。特にシェードガーデン素材が豊富な日本の植生は、もっと見直さなくてはいけませんよね。


2002.7.29(月)・・・こんなバーベナいかがっすか〜?
 草をバックに揺れているこの植物は・・・

 Verbena hastata(クマツヅラ科)

 というものです。やや紫がかったブルーの花をつける、東部〜中央アメリカ原生のバーベナです。

 花色は、白とピンクがあります。

 草丈50cm以上、風に揺れるその姿が涼しげで、私はVerbena bonariensisと並んで好きなバーベナの1つです。

 こぼれ種でよく増えるし、群生している姿は見事ですよ。


2002.7.28(日)・・・ミニオーナメンタルグラス
 ミニサイズのオーナメンタルグラスです。

 Pennisetum alopecuroides ‘Little Bunny’(イネ科)

 数あるPennisetumの品種の中でも、身長の伸び悩んでいる品種は、このお方です。Pennisetumのわい性品種 ‘Little Bunny’です。ちっこいウサちゃん、という名前をもっています。

 草丈15cm、濃緑のやや硬い葉をしっかりと伸ばし、ウサギの尻尾のような穂をつけています。

 こんなに硬い葉なのですが、落葉性で、冬季は茶色になってしまいます。ボーダーの縁取りなどによさそうな素材ですね。
 昨年の秋に植え付けて、今年はだいぶ大きくなりました。2倍ぐらいになっています。


2002.7.24(水)・・・斑入り
 昨日、このホームページのアクセス数が3万を突破しました!1999年末に立ち上げてから2年半で、3万アクセスです。昨年夏ごろから、急速に回りだしたカウンターを見て・・・・なんでこんなに人が来ているんだ!?とギモンを持っていました。

 掲示板に書き込みはないものの、いろいろな方がご覧になっているようで、こういうのって緊張します。自分の記録用のHPなので、いろいろゴチャゴチャなのですが、それでもいいよ、と言う方は、これからもご贔屓によろしくお願いいたします。

 さて、今日の植物は・・・本来なら食用になるものです。

 Colocasia esculenta ‘Variegata’(サトイモ科)

 サトイモの斑入り品種です。病気みたい・・・と言われればそれまでですが。食用にしている種(しゅ)の斑入り品種です。

 この斑入りは不安定なようで、右の画像のように、緑色の葉がしょっちゅうでてきます。これじゃぁただのサトイモですね。。。あまり強光に当たると斑入り部分が焼けてきます。また、湿地が好きなので、ウォーターガーデン沿いに植栽すると見事です。

 サトイモには、黒葉の品種もあり、こちらもカッコイイ素材です。いずれ公開します。


2002.7.23(火)・・・涼しそうな斑入り
 おなじみの素材です。

 Solanum pseudocapsicum(ナス科)

 フユサンゴの見事な斑入り品種です。つい最近出回りだしましたね。非常にキレイな斑入りで、白とグリーンのコントラストがさわやかです。

 左の画像の果実の部分にも注目してください。これも斑入り・・・・。地球儀みたいですね。

 ところが、右の画像のように、果実が熟すと・・・この斑は消えてしまいます。
 夏の寄せ植え等の素材に、ぴったりですね。


2002.7.21(日)・・・キレイっ!
 オアシスとマリポサの講習会で使用した植物です。

 Abelia chinensis ‘Conti’(スイカズラ科)

 夏は涼しそうに見える植物で、白い覆輪の斑入りです。先端(新芽)は、白の斑入り部分がほんのりロゼで、オシャレ!

 また、枝は赤く光っており、グリーン、淡いピンク、白、赤という色の競演です。なんともすばらしい素材ではないでしょうか。さりげなくいろいろな色が入っている植物は、寄せ植え等の素材にはもってこいで、どんな植物とあわせても、しっくりくるものが出来ます。

 また、常緑の素材であるため、寄せ植え等の素材としてもっと見直すべき植物ですね。ツクバネウツギが直立するのに対し、こちらはグラウンドカバー向きで、這うように生長します。冬季は葉が小さくなり、全体が赤みを帯びてきて、非常に美しい姿に変身します。

 花は白で目立ちません。


2002.7.20(土)・・・白花の
 夏咲きの花木です。

 Vitex agnus-castus var. latifolia ‘Silver Spire’(クマツヅラ科)

 セイヨウニンジンボクの白花品種です。セイヨウニンジンボクは通常、ブルーの花を咲かせるのですが、これはその白花品種で、品種名もきちんとついています。

 正確に言うと、セイヨウニンジンボクの変種の園芸品種ということになります。

 葉が細く、花色も白なので、涼しげな雰囲気があります。もちろん葉の香りはセイヨウニンジンボクと全く変わりません。

 これは7月のオアシス寄せ植え講習会で、メイン花木として使用した植物です。
 白花品種はあまり出回っていない上に、品種名がついているということは皆無ですので、非常に珍しい植物ということになります。

 みなさんに、タイヘン好評でした。


2002.7.18(木)・・・細葉の・・・
 銅葉の美しい植物です。

 Alternanthera polygonoides(ヒユ科)

 Alternantheraは、アキランサスとも呼ばれている植物で、これは旧属名の名残です。この属でもっとも有名なのは、今の時期、花壇苗として大量に出回るAlternanthera bettzichiana、テランセラとも呼ばれている植物でしょう。

 このAlternanthera polygonoidesは、メキシコからアルゼンチンに分布する宿根草です。這いながら生長するのですが、葉の面積が狭いのと対生なので、あまり密に覆ってくれません。したがって、這う素材であっても、グラウンドカバーには少々不適切かな?とも思うのです。

 色あせすることなく、春から秋まで色を保つので、素材としては面白いと思います。耐寒性はなく、越冬させるには温度が必要です。

 挿し芽、種子繁殖とも容易で、現在ではかなり普及品となりました。ただし、扱っているお店は少ないようです。


2002.7.17(水)・・・唯一の
 この種(しゅ)の中では、唯一の品種です。

 Cornus alternifolia ‘Argentea’(ミズキ科)

 この種(しゅ)は、アメリカの東部に分布する、比較的小さな樹木です。ミズキと同じような花を持ちます。ヤマボウシやハマミズキのようなものではない、ということです。

 これが唯一の品種で、この種(しゅ)で、これ以外の品種はありません。キレイな斑入りですが、非常に成長が遅く、また増殖が極めて困難なため、販売価格も目が飛び出るほどいいお値段。この株は高さ30cmほどですが、なかなか大きくなりません。

 成長が遅いので、コンテナなどの寄せ植え素材としては十分利用できるでしょう。白い斑入りの部分は、うっすらロゼなので、やわらかい印象を受けます。夏の寄せ植えにはなかなか良い素材かもしれません。


2002.7.16(火)・・・すばらしい色!
 思わず食べてしまいたくなるような色ですね・・・。

 Picea pungens ‘Walnut Glen’(マツ科)

 トウヒ属のコロラドトウヒの品種です。コロラドトウヒで有名な品種と言えば、‘Hoopsii’で、こちらはブルーグレーです。

 コロラドトウヒの品種は、ブルーグレーが多いのですが、この品種は、ウォルナット色(クルミ色)です。でも・・・クルミってこんな色してましたっけ?食べてみたくなるような色をしています。

 生長は遅く、ロックガーデン等に向いています。高さは150cmほどになります。新しい品種と、増殖がなかなかできないので(量産が出来ない)、まだまだ高値です。高さ30cmぐらいで、10万円近いです。欲しい方はメールくださいね。応相談です。


2002.7.15(月)・・・色あせない
 いい色が出ていますね。

 Betula pendula ‘Crimson Frost’(カバノキ科)

 セイヨウシラカバの最新品種です。紫葉をしている品種は、‘Purpurea’が有名ですが、これは交雑により誕生した品種です。Betula platyphylla var. szechuanica × Betula pendula ‘Purpurea’により誕生しました。

 ‘Purpurea’の葉は、夏前までに緑がかった紫色に(ほとんど緑色)変化するのですが、これは色あせしないすばらしい品種です。葉も小さく、樹形もよくすべてがすばらしい。

 幹は、大きくなってくるとやや白くなってきます。そして、枝は多少枝垂れるので・・・シンボルツリーにはもってこいの樹木でしょう。本当にすばらしい樹木です。騙されたと思って購入して見ませんか?

 小さいもの(50cmほど)でも、まだまだ市場では手に入りにくいもので、値段もそこそこです。シンボルツリーにしてみたい!という方がいらっしゃいましたら、メールください。高さ170cmほどのものが用意できますよ(応相談)。


2002.7.14(日)・・・巨大な花
 巨大な花なんです。

 Oenothera(マツヨイグサ属)・・・アカバナ科なのですが、種名、品種名などは不明です。

 花の直径は5cmを超える大輪咲きで、株に比べて花が巨大で、なんとも言えないバランスです。

 夕方から開花が始まり、翌日のお昼頃までにはしぼんでしまう1日花です。

 特筆すべきは、花の大きさもそうなのですが、なんと言っても「葉」。シルバーグリーンの葉をしており、花以外でも楽しむことが出来ます。

 葉の表面に細毛が生えており、ビロード状になっており、非常に美しいですね。


2002.7.4(木)・・・少し狂い咲き?
 日本的な雰囲気を持つ植物です。

 Aster divaricatus(キク科)

 日本的な雰囲気を持っていますが、実はアメリカの東部出身です。

 本来の花期は、8月から10月頃なのですが、一部、今の時期に咲き出しました。

 植栽した部分の株元の花が咲き出したのですが、おそらく、草の陰になって、短日現象が起こったものと思われます。Asterは短日植物ですから・・・。

 これは、草と融合することを想定して、植栽を行いました。

 冬季は落葉して越冬します。耐病性もあるので手間のかからない植物です。


2002.7.3(水)・・・4色の・・・
 一体、何だと思いますか?

 Zea mays ‘Quadricolor’(イネ科)

 答えは、トウモロコシ。トウモロコシの斑入り&色葉です。品種名の通り、緑、白、銅、ピンクの4色です。非常に魅惑的な植物だと思いませんか?

 オーナメンタルグラスが好きな方なら、絶対これにもピン!とくるでしょう。すばらしい素材だと思います。

 実生からですが、きれいな斑入りになる確立は少ないようで、少量しか播種しなかったのですが、唯一のきれいな斑入りがこれです。あとは、なんとなく斑入りだったり、緑と銅の2色だったり・・・・。

 やや低温に当たらないと、きれいな斑が入らないのかもしれません。特に夜温が少し低いと良いのかもしれません。が・・・熱帯の植物ゆえ、高温も必要・・・。この兼ね合いが難しいですね。

 来年、もう少し早めに播種して見ようと思います。


2002.7.2(火)・・・えっ!?これが・・・
 こ、これがHeucheraなのか?

 Heuchera ‘Amber Waves’ (ユキノシタ科)

 これもHeucheraなのです。Heucheraといえば、紫やコッパー、グリーンの葉をもつ植物として知られていますが、これはなんと黄色い葉をもつ品種です。すばらしい品種ですね。今のところ、黄色い葉を持つHeucheraは、この品種しか知られていません。

 耐寒性ももちろんあり、常緑です。冬は黄色味がもっと強くなり、それはそれは言葉では言い尽くせないほどのすばらしさ!

 オススメの品種です。


2002.7.1(月)・・・八重咲きの・・・
 ついに登場!

 Lobelia erinus ‘Kathleen Mallard’(キキョウ科)

 八重咲きのロベリアです。花の直径は約1cm。花色は、透き通るようなブルーで、八重の形も整っておりオススメの品種です。

 寄せ植えやハンギングのお供にいかがですか?八重咲きには、結構当たり外れがあるのですが、これは当たり!下垂性の品種です。