【2002年 ヨウスケのアカデミック園芸ワールド】3月







2002.3.30(土)・・・太陽みたいだなぁー。
 なんだか・・・子供の描く太陽、みたいな花と思いませんか?思わず・・・うぷぷっ、と笑ってしまいそうな感じです。

 Ranunculus ficaria subsp. chrysocephalus ‘Collarette’もしくは‘E.A.Bowles’(キンポウゲ科)

 ヒメリュウキンカの亜種の園芸品種です。八重咲きで、しかも葉の模様も美しい。
 乙女ヒメリュウキンカという名前で流通している植物です。

 夏期は地上部がなくなり、休眠するので、夏場の管理が非常にラクです。冬季も多少の凍結なら問題ありません。日本の気候に合った植物と言えます(冬緑型)。


2002.3.29(金)・・・ヘビイチゴ
 田んぼのあぜや湿った草地に自生する多年草です。

 Duchesnea chrysantha(バラ科)、和名はヘビイチゴ

 こんな黄色いかわいい花が咲きます。和名の由来は・・・実が食用にならず、蛇が食うと考えたからだと言われています。初夏に実ができます。

 茎は長く、値を這います。花のあと、花床はふくらみ、つやのない淡紅色の果床となり、表面にそう果が多数つきます。バラ科ですから、部位の名前は専門的に表記しました。


2002.3.28(木)・・・紫葉の・・・
 えーっと、花を見ていただければ植物は分かるかと思いますが・・・Corydalis属(キケマン属)です。

 Corydalis flexuosa ‘Purple Leaf’もしくは‘Blue Dragon’(Papaveraceae・・・ケシ科)

 品種名の通り、紫葉の品種です。すっごくいいでしょ?

 Corydalis属は、ユーラシア大陸と北米の温帯に300種ほど分布しています。日本には10種ほどが分布し、スカイブルーの花をつけるエゾエンゴサク(Corydalis ambigua)は有名です。

 自生地の環境から、排水がよく、有機質に富んだやや湿り気のある砂質の場所が最適です。

 


2002.3.27(火)・・・エニシダに似るが・・・
 少し画像が不鮮明でしたね。。。

 Coronilla glauca ‘Variegata’(マメ科)

 Coronilla属は、ヨーロッパ、アジア、アフリカに分布する植物で、20種が知られています。この種は、地中海地方が原生の常緑低木です。これは原種そのものではなく、原種から枝変わりで出現した斑入り品種です。原種は灰青色です(斑はない)。

 クリーム色の覆輪品種で、耐寒性もあります。花は黄色で、上品な香りがあります。花の大きさは約1cm。どことなくエニシダに似ています。

 生育も旺盛でどんどん枝を伸ばします。勢いのある株は、先祖帰りで原種の青色の葉に戻ることもあります。


2002.3.26(火)・・・個体差アリ
 黄緑色のダリアです。素晴らしい八重ですね。・・・ではなくて・・・キクの花です。・・・・正しくは・・・
 Clematis florida ‘Alba Plena’(キンポウゲ科)

 騙されないでくださいね。クレマチスの園芸品種です。テッセン系の八重品種で、日本では‘白万重’で出回っています。
 
 3月14日のオアシスの講座で「重複品種名」としてお話しをした植物がこれです。

 四季咲きの品種で花付きは抜群です。ただ、生産者や、選抜者によって株が異なるため、非常に個体差があります。

 これは、ダリアと見まちがえるほどの八重咲きですが、株によっては、一番下の弁が大きく、完全八重とはいえないものも多く出回っています。

 苗で購入する場合は、花の確認が出来ません。従って、この品種をお買い求めなさる際は、花を自分の目で確認してからの方がオススメです。この株は「完全八重」です。私がこの目で確認をして購入したものです。


2002.3.25(月)・・・ドリクニウム・ヒルストゥム
 識者によっては、Lotus属に分類する人もいるようですが・・・現在は

 Dorycnium hirsutum(マメ科)となっています。

 地中海地方・ポルトガルに原生する宿根草(この種は小低木)で、15種が知られています。乾燥地に自生しているため、蒸れには多少弱いです。

 耐寒性はかなりあるので、冬場も葉を落とすことなく生育します。新芽はクリーム色で成葉になると灰青色になります。花色もクリーム色のため、ほとんど目立ちません。

 高さは50cmほどになります。ハンギングや寄せ植えの素材として使ってみると面白いですね。我が家でも寄せ植えうに使っていますが・・・相性は良いようです。


2002.3.18(月)・・・白花の・・・
 花径は約1cm。小さな花が次々に開花します。

 Erinus alpinus(ゴマノハグサ科) 和名はイワカラクサ。通常はピンク色の花ですが・・・これは白花個体。

 イワカラクサはロックガーデンプランツとして定着しているようです。従って・・・夏場の蒸れに弱く・・・クッション状になっている部分が、茶色く枯れあがります。

 また、アルカリ用土を好むため、植付け時に、用土の調整をしてあげるともっとよいでしょう。


2002.3.17(日)・・・英語ではオキザリス
 これもよく出回るようになりました。

 Parochetus communis(マメ科)、ブルークローバーと言う名前で出回っています。ただし、これは日本だけのようで、英名は「ブルーオキザリス」となっています。

 中国、ヒマラヤなどに分布する植物で、匍匐して地面を覆います。透き通るような水色の花が印象的ですね。
 小葉は基部が細くなるくさび形で緑色で、茶褐色の半円形の斑紋があります。なんだか病気みたいな斑紋に感じる時もありますが・・・。

 耐寒性はありますが、日本の暑さでは、少し徒長してしまうようです。自生地ではジメジメしたところに生育しています。
 


2002.3.14(木)・・・球根は高いよー。
 幾重にも重なったスカートをはいています。両手を広げ・・・躍っています。

 花の姿も絶品。下を向いて顔を決して見せようとはしない。それは・・・美しすぎるから・・・。

 顔を近づけて下から覗き込もうとしても・・・背丈が低くて・・・それも不可能・・・。

 そーっと手で救い上げてみる。・・・・絶句。美しすぎる。あなたはやっぱり下を向いていた方がいい。それが身のためだよ・・・。

 あっ、誰か来た。下を向いておかなければ・・・。

 Galanthus nivalis ‘Flore Pleno’(八重咲きスノードロップ)


2002.3.8(金)・・・クローバー
 2月の後半は、東京ドームのラン展のお手伝いをしたり、3月になって急にバァさんが逝ってしまったりで・・・なんだかまともに生活できませんでした。久しぶりの更新です。

 今日は・・・黄金葉のクローバーです。

 Trifolium pratense ‘Nina’(マメ科)

 すごくキレイでかわいいですよね。あまり、バンバン蔓延ることはなく、あまり多湿には強くないようです。日本のジメジメした夏は要注意。

 Trifolium属も、種(しゅ)によっては園芸品種が多いのもあります。この種(しゅ)は比較的幅があるようです。