【2002年 ヨウスケのアカデミック園芸ワールド】12月







2002.12.31(火)・・・今年もありがとうございました。
 さて、今日で2002年もおしまいです。今年1年間、いいことも悪いことも含めて本当にいろいろとありました。講習会では多くの方にご参加いただき、新たな出会いもありました。その一方、いろいろな別れもあり、1年生きるだけでもいろいろあるなぁ・・・としみじみ思った次第です・・・。

 アカデミックを毎日欠かさず見ています、という方も多くいらっしゃると聞いています。1年お疲れ様です。飽きるまでご覧くださいませ〜。

 さて、2002年最後の更新は・・・・Ternstroemia gymnanthera(ツバキ科)
 モッコクの斑入り品種です。クリームイエローと白の斑入りなのですが・・・ご覧のとおり冬になると、その部分がピンク〜赤に色づきます。すごくオシャレでかわいいでしょ?

 モッコクは庭木の大様です。また、生長が非常に遅いのも特徴です。これが大木になるには・・・相当時間がかかるでしょう。

 常緑で、1年を通して楽しめるとても素晴らしい樹木です。

 今年は、これで締めたいと思います。


2002.12.30(月)・・・立ち上がる・・・?
 寒さが厳しくなってきましたので、とても輝いています。

 さて・・・今回紹介するものは、学名に少々疑問が残ります。
 Helichrysum argyrophyllum(キク科)

 ということなのですが・・・11月17日に紹介したものも、同じ学名です。11月のものは、這い性で、平地であればカーペットのように匍匐し、高さのある鉢だと、ズルズルと重力に沿って下へ下へと伸びていきます。

 今回紹介するものは・・・絶対下へはいきません。上へ上へと伸びていきます。

 葉は確かに似ていますが・・・、一体、これは何でしょう・・・。立ち性のHelichrysum argyrophyllumなのでしょうか・・・。

 疑問が残ります。寒さには強く、多少の雪を被っても大丈夫です。もちろん霜もOKです。何と言っても、葉の色が最高ですよね!!!


2002.12.29(日)・・・斑入り様々
 この植物も、斑入り品種がいろいろあり日本にも導入されています。

 Abelia × grandiflora ‘Abghop’(流通時の名前:Hopleys)(スイカズラ科)

 アベリアの斑入り品種です。新芽が特に黄色の斑入りになります。全体的に見ても黄色に輝いている植物で、いろいろと使い道はあります。
 が、日本ではなぜか爆発的に・・・ではなくても、いろいろなところで目にするわけでもありません。屋上緑化が流行している関係で、少しではありますが、使われるようになりました。

 乾燥にも強く、というもが評価されているのでしょうか。緑化材料としてやや人気があります。

 葉に斑が入っている以外は、花の色も基本種と同じです。斑入りゆえ、生長が緩慢です。寄せ植え等にも使える素材です。お庭に1株あると、パッと明るくなる植物ですよね。

 常緑でとてもよい素材だと思います。いかがでしょうか?お問い合わせはメールにて。


2002.12.28(土)・・・この植物にも斑入りが・・・
 パッと見ると、サツキツツジの斑入りかと思いますが・・・実は

 Pittosporum heterophyllum ‘Variegatum’(トベラ科)

 トベラと同属の植物です。トベラ科のトベラはPittosporum tobiraといい、この種(しゅ)とは異なります。トベラの方がもっと葉が大きくなります。

 これは葉が小さく、斑入りでよく目立ちます。樹高1m未満で、半球状に生長します。耐寒性もあり、屋外で越冬可能です。雪、霜共に大丈夫!

 素晴らしい潅木で、人気の樹木です。

 お庭にいかがですか?メールお待ちしております。


2002.12.27(金)・・・紫の・・・
 とても魅力のある葉色です。

 Euphorbia amygdaloides ‘Purpurea’(トウダイグサ科)

 ユーフォルビアの紫葉の品種です。やわらかい質の葉にこの色!とても魅力的です。春には黄色〜黄緑色の花をつけるのですが、その葉色とのコントラストがこれまた最高!

 繊細な茎に、繊細な花を付ける姿はうっとりと見惚れてしまうほど。

 ヨーロッパ、トルコ、コーカサス地方に自生している多年草で、とても強健で栽培容易です。この時期の葉と、春先までの葉が一番最高の色をしており、徐々に緑がかります。が、完全な緑になってしまうわけではありません。また、いつの時期も新芽は紫色です。

 とっても人気の素材で、ガーデンや寄せ植え等にもってこいの植物!

 お問い合わせはメールにてどうぞ。


2002.12.26(木)・・・譲り合う葉
 有名な樹木の斑入り品種です。

 Daphniphyllum teijsmannii(ユズリハ科)

 ヒメユズリハの斑入り品種です。葉にはクリーム〜白色の覆輪(〜覆輪くずれ)の斑が入っており、とても美しい樹木です。

 常緑ではありますが、5月頃、新しい葉と入れ替わりに、古い葉(親の葉)が落ちていきます。この姿が、譲り合いに見立てられ、「譲り葉」・・・ユズリハと言われる所以です。

 葉もさることながら、この幹(枝)の色を見てください。赤色です。すごく魅力的です。ヒメユズリハはわい性なので、あまり大きくなりません。また、斑入りゆえ、生長も緩慢で、お庭の樹木としては最高です!これはすっごく魅力的な樹木ですよ〜。コンテナに植えても、オシャレな・・・すごくサマになること間違いなし!これもウィンターガーデン素材として最高でしょう。メールでお受けいたします。


2002.12.25(水)・・・金のモップ。
 今日はクリスマス〜。全身が黄色の植物、いかがですか?

 Chamaecyparis pisifera ‘Golden Mop’(ヒノキ科)

 サワラ属のサワラです。サワラは日本の樹木で、ヒノキと並んで針葉樹の代表選手です。以前ほどよく植栽されなくなりましたが、よく見られる樹木です。材は風呂桶などに使われます。

 このサワラにはいくつか園芸品種があり、とりわけこの品種はご覧のような葉色。これはヒヨクヒバ(イトヒバ)の中の仲間になります。その中でも、葉が黄色のものをオウゴンヒヨクヒバと言うのですが、その選抜品種です。

 1966年にイギリスで発表された品種で、わい性のコンパクトタイプです。ヒヨクヒバ自体、4〜15mのコンパクトなもの(サワラは30〜40m)で、これはそれよりもう少しコンパクトになります。オウゴンヒヨクヒバには、様々な品種があり、ウィンターガーデン素材としてはとても有望です。しかも日本の樹木なのに、あまり見向きされませんね。ヒノキとサワラ、素人目には同じように見えます。さて・・・どうやって区別をするのでしょうね。・・・葉の裏を見れば・・・裏には気孔線があり、これがX(エックス)のマークになっているのがサワラ、Yになっているものがヒノキです。

 とても人気の素材です。メールにてお受けいたします。


2002.12.24(火)・・・ゴールデン!
 黄色に輝いてます!

 Ilex crenata ‘Golden Gem’(モチノキ科)

 イヌツゲの園芸品種で、日本原生の常緑樹です。イヌツゲの黄金葉品種はかなり珍しいものです。

 強光が当たるところでは、黄色を通り越して白っぽくなり、適度な光の量だと、このような黄金色になります。

 イヌツゲとツゲは別属別科の植物です。ツゲはBuxus属の植物です。同じように見えるのですが、葉のつき方が大きく違います。Ilexは葉が互生なのです。

 だから、同じように見えても・・・一瞬にして区別できます。葉の形では騙されないでくださいね。

 この品種は雌木しか出回っていません。しかし、果実がついているところは見たことがないのですが・・・実付きはあまりよくないのかもしれません。
 とても素晴らしい素材です。いかかでしょうか?メールお待ちしています。


2002.12.23(月)・・・キレイ?キタナイ?
 複雑な斑ですね。

 Photinia davidiana ‘Palette’(バラ科)

 現在、紅葉している途中です。
 現在、赤く色づいている部分は、白〜クリーム色の斑入り部分です。一番右の画像でお分かりかと思いますが、幹(枝)も真っ赤です。葉柄も赤くなっています。

 常緑で照葉、そして斑入り。生長はやや緩慢ですので、庭木として、また、コンテナで仕立てやすい樹木だと思います。こういうものは流通に乗ってこないので、手に入れるのは難しいんですよね。とても素晴らしい素材です。ヨーロッパでも人気の植物です。在庫ありますよ〜。


2002.12.22(日)・・・感動!
 【茄子のご陽庭】がオープンしてから3周年経過しました。いよいよ、4年目に突入です。この飽き性の私にしては、長い間続いています。一体、このアカデミックもどれだけの植物を紹介したのでしょう・・・・。そのほとんどは、何年の何月に紹介したと、頭の中でデータベース化されています。皆さんは、探すのが大変でしょうけれどね・・・。
 これからもどうぞ御贔屓に!

 さて・・・この植物も本当にいい色!

 Trachelospermum asiaticum ‘黄金錦(‘Ougonnishiki’)’(キョウチクトウ科)

 常緑つる性素材です。この属の園芸品種には、ガーデン植花夢の若生氏が、25年前に選抜した「ハツユキカズラ」や、ゴシキカズラなどがあります。テイカカズラの仲間です。

 緑、クリーム、オレンジのトリカラー品種です。かなりのインパクトがあります。初夏には、クリームから白の香りのする花をいっぱい付け、あたり一面良い香りになります。

 そして、今の時期は・・・・この素晴らしい紅葉!!!どうですか?

 ツル植物として使ってもよし、グラウンドカバープランツとして、地面に這わせてもよし・・・使い方はいろいろです。寄せ植えやハンギングの素材としても最高ですね。

 こちら、多少の在庫があります。よろしければメールを・・・・。


2002.12.21(土)・・・光沢のあるボルドー
 照り葉の銅葉素材です。

 Beta vulgaris ‘Rubra’(アカザ科)

 ビート(サトウダイコン)の仲間の品種です。光沢がある紫葉で、とってもキレイですね。もっと寒くなると、更に輝きを増して、もうノックアウト!

 これは観賞用の品種で、非常に多く出回っているか・・・と思いきや、以外にそうでもないようです。ま、蔬菜なのに食えないものは邪道なのでしょうか・・・。

 冬場、素材が少し寂しくなる時・・・大活躍しそうな・・・予感です。

 非常に耐寒性が強く、また、夏場の暑さにも意外に強く、年を越えて使える良い素材です。ハボタンと並んで、オーナメンタル○○ですね。

 おっ、明日は【茄子のご陽庭】3周年です!いよいよ4年目に突入・・・・!


2002.12.20(金)・・・インクの染み
 昨日も紹介した・・・

 Tiarella ‘Inkblot’(ユキノシタ科)

 昨日の品種は赤く紅葉しますが、これは黄色に黄葉します。(右画像の黄色っぽい葉がありますが、これからさらに黄色になり、黄金の輝きになります。)

 黒い部分は更に黒くなり、緑葉の部分が黄色く色づきます。現在、紅葉途中です。

 こちらも葉の形がなかなか美しいですよね。

 品種名は・・・「インクのシミ」・・・・。まさにその通りっ!!

 こちらもメール受付中!お早めにね〜。


2002.12.19(木)・・・カラス!?
  面白い品種名ですね。

 Tiarella ‘Crow Feather’(ユキノシタ科)

 様々な品種が出回っているTiarellaですが、この品種は紅葉が最高です。

 今はまだ、紅葉の途中ですが・・・紅葉が進むと、一番右の画像になります。キレイでしょ?

 葉の形もいいですよね〜。
 品種名は・・・「カラスの羽」。こんなキレイなカラスの羽、見たことありますか?
 なかなか良い品種です。メール受付中〜。お早めに〜。明日も、Tiarellaを紹介しましょう!


2002.12.18(水)・・・これもオレンジ
 オレンジに発色しています。

 Tilia cordata ‘Winter Orange’(シナノキ科)

 コバノシナノキの品種です。日本で言う「シナノキ」(Tilia japonica )の仲間です。菩提樹(ボダイジュ・・・Tilia miqueliana)はこの属の植物を指します。混同されるのが、クワ科のFicus religiosa(インドボダイジュ)。全く別の植物で、似ても似つきません。「菩提樹はTilia」と覚えてください。

 リンデンバウムという名前も結構有名ですね。これはドイツ語です。

 さて、この品種、春から夏は至って普通の樹木なのですが、秋に黄葉してからが見所なのです。品種名にあるとおり、冬場に幹がオレンジ色に発色します。とてもキレイです。いかがでしょう?

 これが大木になったら最高ですね!ちなみに、高さは、条件がよければ35mほどになります。樹形も美しく、ドーム状の広い樹冠となります。花後に付くプロペラも可愛いですよ〜。

 若木は非常に耐陰性があり、暗くてもOKですが、成木になると光があるほうが生育はよくなります。また、この植物の材は白くやわらかく、工芸品としても利用される材です。
 この品種が欲しいという人がいっぱいいて困ります。植えたい人いますか〜?

 Tiliaは、45種が存在し、そのうちヨーロッパには5種分布しています。


2002.12.17(火)・・・明瞭な斑
 明るくハッキリした斑です。

 Arabis alpina subsp. caucasica ‘Variegata’
 もしくは・・・A. ferdinandi-coburgi(アブラナ科)
 おそらくどちらかです。前者の方が可能性は高いですが。

 ハタザオの仲間です。180種が分布しているのですが、南東ヨーロッパからイランにかけて分布しているのがこの種(しゅ)です。

 花は・・・まぁ、そこそこですが・・・この葉が美しい!明瞭な白覆輪の斑入りです。今の時期は非常にキレイなのですが・・・やはりヨーロッパの植物、日本の夏には弱いようで、だんだんと株が小さくなっていきます。

 ロックガーデン等の植栽には使えますが、庭の一角に・・・というのであれば、鉢ごと埋め込むのが良いでしょう。

 また、春〜夏にかけて、斑が入らない、グリーンの子株をつけることがありますが、これは見つけ次第取り除かないと、普通のものに変わってしまいます。


2002.12.16(月)・・・地味な斑
 すごく地味な斑ですが・・・なんとなくキレイ?

 Rosmarinus officinalis var. angustissimus ‘Guilded’(もしくは‘Aureus’)(シソ科)

 属名を見たらお分かりかと思いますが、ローズマリーです。ローズマリーのあの細い葉に、斑が入っています。意識しない限り、目立ちません。

 流通では、Guilded Goldとなっているようですが、RHSのPlant Finderを見る限り、‘Aureus’か、‘Guilded’(どちらも同じもの)しか出てきません。

 ローズマリーですから、耐寒性もあるし、放っておいても生長してくれます。とっても優れもの〜。

 じっくり見ると、なかなか良い斑ですよ。


2002.12.15(日)・・・常緑の紅葉
 とってもキレイな紅葉を見せています。

 Mahonia aquifolium ‘Apollo’(メギ科)

 セイヨウヒイラギナンテンの品種です。Mahoniaは常緑樹で、この品種はそのわい性品種です。

 樹高は50cmほどで、サッカーで広がります。すなわち、グラウンドカバープランツとして使うことが出来るのです。

 何と言ってもこの紅葉は最大のポイントです。もっと寒くなると、チョコレート色に紅葉します。革質の葉にこの色・・・・最高ですね!

 春になれば、黄色い花をいっぱい咲かせ・・・それはそれは最高です(右画像の中央は花芽)。春〜秋にかけてはダークグリーンの葉を楽しむことができ、春と冬では全く違う表情を見せてくれます。最高の植物です。とっても人気者・・・の予感!


2002.12.14(土)・・・常緑の・・・
 常緑の素材です。

 Euphorbia × martinii(トウダイグサ科)

 常緑のEuphorbiaです。冬の枯れ野原のなか、この植物だけは輝いています。

 画像では見えませんが、茎は赤色、ガッチリしてます。

 春先、黄緑色の花を咲かせます。こぼれ種でもよく増えます。

 成長も早く、オススメ素材です。


2002.12.13(金)・・・常緑の草
 常緑の草です。

 Carex dolichostachya ‘Gold Fountains’(カヤツリグサ科)

 斑が非常にキレイなカレックスです。葉の幅は5〜8mmほど。細い葉で繊細です。

 グリーン地に、黄緑〜黄色の斑がとても効いています。性質は至って丈夫。

 ‘Kaga Nishiki’という名前で売られていることもあります。Gold Fountainsは、通称だと思います。(ここでは、扱われていた時と同じ名前を採用しました。)

 2年ほど前までは1社が扱っていたのですが、もう扱わなくなりました。売れないからやめたのかな・・・・。

 


2002.12.12(木)・・・燃えるような・・・
 ボルドー色の良い素材です。

 Melaleuca linariifolia ‘Mountainfire’(フトモモ科)

 線が細く、しなやかで、しかもこの色!私はこういった色に非常に弱く、すごく惹かれます。

 オーストラリアに多く自生が確認されているメラレウカ、こんな色もあるのです。品種名は、おそらくこの色から出てきたのでしょう。

 耐寒性のある素材で、少しの霜が当たっても問題ありません。ベランダならもちろん越冬します。

 とてもきれいな色で、惚れ惚れ・・・・。ちなみに、これは樹木ですから、ポット苗で出回っていても、草ではないですからね・・・。


2002.12.11(水)・・・グレイリーフ
 人間が作ったようなフォルムです。

 Euphorbia rigida(トウダイグサ科)

 とても葉の色がきれいなEuphorbiaです。Euphorbiaは、葉の色(形も)がきれいなものが多いですが、これも色と形が美しい種類です。

 耐寒性のある素材で、植えっぱなしOKです。ただ、数年ごとに株を更新する方が良いようで、あまり長い間置いておくと、老化が進むのか、パッタリ消えてしまいます。

 冬の花壇を彩る素材として、もっともっと日本で注目をして欲しい植物です。


2002.12.10(火)・・・レモン
 冬場にこういう黄色は良いですね〜。

 Tagetes lemmonii(キク科)

 タゲテス、と聞いてもピンと来ない方のために・・・「マリーゴールド」です。

 マリーゴールド属の原種になります。葉に非常に香りが強く、レモンマリーゴールドとして親しまれています。臭いほどに香りますよ。

 花色は、とてもクリアな山吹〜黄色でとても美しく、枯れ色に非常に似合います。繊細な線で構成されている植物ですから、寄せ植え等にもやわらかい雰囲気を運んでくれるでしょう。短日性が強く、ちょうど晩秋〜初冬にかけて開花します。メキシコに自生しています。


2002.12.9(月)・・・常緑の斑入り植物!
 いいものお持ちしました〜。

 Viburnum tinus ‘Bewley's Variegated’(スイカズラ科)

 地中海地方に自生している、ガマズミの仲間であるViburnum tinus。アレンジメントなど、お花をされている方ならきっと「ビバーナム・ティヌス」という名前は聞いたことがあるはずです。そして・・・一番右の藍黒に光っている果実を扱っているはずです。

 その・・・ティヌスの・・・つまりは・・・斑入りなのです!!ようやく紹介できるまでになりました。なんと言っても、この植物は常緑です。ということは・・・この斑入りが1年を通して楽しめるということです。なんと素晴らしい素材なのでしょう。この斑入りが常緑だなんて、夢のよう!

 秋に白い花を枝いっぱいに咲かせ、そして今の時期、一番右の画像の宝石のような果実がたくさん出来るのです(この画像の果実は、斑入りではないViburnum tinusです)。とてもとても素晴らしい素材です。言うことありません。最終的な樹高は、約2mです。生長も比較的早く、手のかからない植物です。

 とても魅力的なこの植物、逃すとおしまい!!超レア物!ご入用の方はどうぞお早めに〜!!!今回逃すと、おそらくもう手に入らないでしょう。市場では出回りません。


2002.12.8(日)・・・斑入り
 こんなものに、こんな斑入りが・・・・

 Phlox subulata ‘Mone’(ハナシノブ科)

 シバザクラの斑入り品種です。

 白覆輪で、先端は赤くなります。こうなると、トリカラーですね。すごくキレイです。こう見えても意外に強いんですよ。

 花は薄いピンク色です。

 グラウンドカバープランツとしては最高でしょう。


2002.12.7(土)・・・硬い葉
 昨日も南アフリカの植物、今日も・・・・

 Salvia africana-lutea(シソ科)

 これはサルビアです。サルビアに見えないでしょうか・・・・。

 非常に花付きが悪く、今まで1回ほどしか開花したことがありません。ただ、花がなくても、この葉の色が美しいので気に入っています。

 ちなみに花は、茶色とオレンジを混ぜたような、なんとも言えない良い色です。人によると「枯れた花色」となるかも知れません。種小名に、立派にルテア(黄色)と言う名前がありますが・・・どう見ても黄色には見えない花色です。

 樹形もキレイではないのですが、これはピンチを繰り返すことで、ある程度回避できます。

 たいした物ではないですが、園芸店では見かけないサルビアではないでしょうか。


2002.12.6(金)・・・ヤグルマギク
 キレイなシルバーです。

 Centaurea candidissima ‘Magic Silver’(キク科)

 葉の形、色とも最高に素晴らしい素材です。ヤグルマギクと同じ属の植物です。

 今年、初めて流通に乗りましたが、アザミという名前で出ています。ここで指摘しておきますが、アザミはCirsium属の植物で、Centaurea属とは関係ありません。ですから、アザミとして売られているのは、牛肉で言えば・・・偽装工作、ということになります。

 もっと植物も、牛肉みたいにマスコミが取り上げて問題にしてくれればいいのですがね。。。そうしたら園芸店も少しはビックリするのではないでしょうか。詐欺罪で提訴したら園芸店もビックリするはずです。

 園芸店は、市場から流れてきた名前をそのまま使います。孫引きの孫引きで・・・我々の手元に届くころには、何の罪もない我々が困ることになるのです。

 話が大きく外れましたが、冬場でも傷むことない素晴らしい素材だ、ということを伝えたかったのです・・・。


2002.12.5(木)・・・黄色
 これも目が覚めるような色です。

 Choisya ternata ‘Sundance’(ミカン科)

 葉が・・・新芽が黄金葉の品種です。Choisyaはメキシコ原生の低木で、耐寒性もあります。イギリスでは垣根にされるなど、幅広く使われているのですが、日本ではイマイチ・・・。すごく良い素材だと思うのですが・・・イマイチ普及しませんね。

 花は白花で、香りがあります。イギリスの家庭の庭には、大きな株が植えられています。見事です。

 耐寒性のあるカラーリーフ樹木として、もっと使って欲しい素材です。

 この株は、高さ40cmほどです。ご入用の方はメールください。


2002.12.4(水)・・・Winter Garden素材
 ペイントしたわけではなくて・・・・こんな色の植物です。

 左から順に@Cornus sanguinea ‘Midwinter Fire’ A ‘Midwinter Fire’(左側はサンゴミズキ・・・Cornus alba ‘Elegantissima’)BCornus sanguinea ‘Winter Beauty’ C‘Winter Beauty’(全てミズキ科)

 冬になると、幹の色がオレンジ色に発色する樹木です。ミズキの仲間で、日本では、サンゴミズキが普及しています。ここで紹介する2品種は、日本ではほとんど使われていない品種です。

 2枚目画像を見て、比べていただければ分かると思いますが、サンゴミズキに比べ、かなりオレンジ色です。また、‘Midwinter Fire’‘Winter Beauty’を比べると、‘Winter Beauty’の方がよりオレンジ色が強く発色します。

 サンゴミズキに似ていますが、種(しゅ)が違います。非常にキレイですね。冬場、幹を鑑賞するという文化は、残念ながら日本にはないようで、サンゴミズキも比較的最近、ガーデニング素材として普及し始めました。イギリスに行くと、ウインターガーデンということで、このような植物を多く使ったお庭を見ることが出来ます。

 もっともっと使って欲しい素材です。

 必要な方がいらっしゃいましたら、メールください。本当に素晴らしい素材です。おそらく市場流通はかなり先か、出回らないでしょう。お見逃しなく!!


2002.12.3(火)・・・一見普通に見えるが・・・
  
 一見、普通に見えますが・・・・

 Diascia integerrima(ゴマノハグサ科)

 Diasciaの原種です。原種はなかなか手に入らないでしょう。

 花だけ見ると、園芸品種と変わらないですね。花は、花色のみで、形などはあまり改良されていないようです。ところが、株の勢いを見ると、園芸品種とは少し違うことが分かるでしょう。真中の画像は、株の中心を撮影したものです。地際から新しい芽がドンドン出てきております。今年の夏に4号長ビニポに植え付けて、もう根がパンパンです。すごい勢いで新芽が出てきています。

 ということは・・・やや株が乱れる、ということで・・・一番右の画像になります。この強さを、園芸品種にもっと取り込むべきですね。ちょっと挑戦してみようかな・・・。


2002.12.2(月)・・・これも・・・
 昨日に引き続き・・・

 Hebe pimeleoides(ゴマノハグサ科)

 これもヘーベです。これはかなり優れています。

 葉はブルーグレイで小さく、幹は真っ黒です。そのコントラストも最高ですが、硬い感じに匍匐し、まさにワイヤープランツと呼ばれている植物のブルーグレー版です。夏場、暑がるかと思ったのですが・・・問題ありませんでした。冬場になって、さらに葉色にツヤが出てきました。最高の素材です。おそらく日本では出回っていないでしょう。


2002.12.1(日)・・・シルバー
 今日から12月。今月で、この【茄子のご陽庭】も、丸3年を迎えることになりました。いよいよ4年目に突入です。よく続いてること・・・・。

 12月になると、シルバーリーフの素材を見ると、寒さが増してくる感じがします。これもその1つです。

 Hebe pinguifolia ‘Pagei’(ゴマノハグサ科)

 へーベの品種です。へーべは、ブルーグレイの葉を持つ品種がいくつか知られています。これもその1つで、非常に綺麗なカラーです。花は、小さく目立たない白花です。

 匍匐性で、グラウンドカバー等に利用できます。やや暑がる性質はありますが、あまり気にすることはないでしょう。夏場もほぼこの色を保ちますので、優れた品種です。

 日本では出回っている品種なのかそうでないのかは、分かりません。今のところは店頭で見かけたことはないのですが・・・・。