【ヨウスケのアカデミック園芸ワールド】8月





2001.8.31(金)・・・今日で夏休み終わりですね。
 小・中・高校生の皆さんは、今日で夏休みは終わりですね。ゴクローサン。今年も良く遊びましたね。宿題終わりましたか?宿題が終わっていないあなたに朗報!
 
 なんとグーリンの男が登場しました。その名もGreen Men。もとい・・・グリーン綿。(Gossypium・・・Malvaceae・・・アオイ科)そうです!グリーンの綿ですよ。染めてもいないのに綿がグリーンなんです。ほーら・・・グリーンに見えるでしょう?

 綿といえば白いもの、と思っている方が大半でしょう。しかし、あの白い綿は品種改良によってできたものなのです。綿と言えば、本来はベージュ色でした。しかし、これでは色が・・・ということで品種改良が行われました。このグリーンコットンは、ベージュ色の綿の中から突然でてきたものです。

 ベージュなどの白品種以外はことごとく根絶やしにされました。ところが、染めなくても色がついてる、というところに目をつけたペルーのインディオが、種子をアメリカに持ち帰ったことにより、このカラードコットンは脚光を浴びることになりました。 
 このほかに、レッド・ベージュの綿があります。いずれ紹介しようと思います。紫・黄色・オレンジ・・・いろんな綿ができるといいですね。育種しようと思います。


2001.8.30(木)・・・実践!
すっかり更新をサボりました。いやー、忙しかった。ここ何週間、怒涛のように日々が過ぎ、気がつけばイギリスへ行くまであと1週間!!あぁ・・・まだ準備が・・・。

 さて、今日は画像はナシ!でも私にとってはとても嬉しいお知らせです。【茄子のご陽庭】ではPetuniaの原種であるP. axillarisの種子をプレゼントしています。これまでにたくさんの方が応募してくださいました。

 この方も応募してくださったうちの1人です。usakoさんは、これまで播種はしたことがあるものの、交配・育種なんて全くの遠い世界だと考えておられたようです。が・・・せっかくだから交配してみませんか?5秒でできます!という私の一言で、育種の世界を覗いてみようと、交配をはじめられました。

 その様子をご自身のHPで紹介してらっしゃいます。ねぇ、すごいと思いませんか?感動しました。民間の育種なんて、海外では当たり前のことですが、日本ではまだまだ無知。無知だからといって交配が出来ないわけではありません。柱頭に花粉をポン!とつけるだけで・・・ドキドキ・ワクワクの日々が始まります。

 時間がないから・・・知識がないから・・・そんな理由は置いといて、皆さんも交配をはじめてみませんか?自分で育種した花で、自分の庭を飾る、究極のガーデニングだと私は思います。
 ぜひusakoさんを応援してあげてください!
 【いっつ あ スモールガーデン】の種蒔き・育苗のページから交配の様子を見ることができます。


2001.8.10(土)・・・銅葉のネムノキ
 ついに待望の銅葉ネムノキが登場です!
 Albizia julibrissin ‘Summer Chocolate’(マメ科・Leguminosae)という品種名で、これは1999年に、千葉大学園芸学部・名誉教授の横井政人先生によって品種名が命名されました。

 夏に銅葉が冴えますねぇ!ちなみに接木でして、ほんでもってお値段が・・・樹高30cm程度で6000円ほど。1mぐらいになると・・・2万円ほどです・・・。千葉大つながり、ということで安くならないかしらー、横井せんせっ。

 確かに綺麗です。でも・・・即、買おう!!とは・・・いきませんでした。

 お話によると、日陰と夏場は色が褪せるそうです。この画像のものは比較的色が安定しているようでした。新芽は銅葉です。

 欲しいっ!!!でも・・・来年になったらもう少し安くなるかな?と期待を込めて・・・さようなりー。


2001.8.9(金)・・・同じ属の植物
 あまり画像が綺麗ではないので、この植物の魅力が半減してしまうのですが・・・。

 左はBauhinia natalensis、右は、昨年も紹介したBauhinia candicansです。(いずれもマメ科・Leguminosae)
 B. natalensisは、花の大きさが約3cm。一方、B. candicansは花の大きさが約15cmと巨大です。どちらも耐寒性があり、戸外でも大丈夫です。(ある程度、株が大きくなければいけませんが)

 どちらの種(しゅ)も自家不和合性のようで種子ができません。この2種を交配したら・・・どんな子供が出来るのでしょうか。なんとなく遠縁の感じがしますが・・・実際に交配したことがないのでかかるかどうかは分かりません。


2001.8.7(火)・・・ついに咲いたっ!
 これはなんだっ!?

 1属1科の植物です。タシロイモ科(Taccaceae)のTacca chantrieriです。地下茎があり、葉は根出します。花は長い花茎の先端に集まってつきます。傘をかぶっていますが・・・これは苞(ほう)で、花弁ではありません。

 アジア、アフリカ、オーストラリア、南米などに10種が分布しています。

 糸みたいなものがブラ〜ンと垂れていますが、これは不稔性花柄です。
 高温多湿を好み、直射光では葉焼けします。この株は遮光をしたハウスのベンチ下で管理しています。


2001.8.6(月)・・・ダルシャンピア
 さて、また変わった花を・・・。
 一体、何科だと思いますか?想像もつかないでしょうが、トウダイグサ科(Euphorbiaceae)です。ポインセチアと同じ科です。
 学名をDalechampia dioscoreifoliaといいます。種名のdioscoreifoliaとは、「Dioscorea属の葉(に似ている)」という意味で、すなわち、「ヤマノイモ属の葉(に似ている)」ということになります。

 この属は115種がアメリカやアフリカに分布しており、そのうち、アメリカには95種が確認されています。この種はコスタリカ原生のもので、現地ではCosta Rican Butterfly Vineと呼ばれており、蔓は16−25feetまで伸びる常緑の植物です。

 ピンク紫の花のように見える部分は苞(ほう)です。花のつくりとしては9-10maie&3 female flower + 2 bracts minic 1 flower、集散花序です。