2.SMFとは?


2-1.SMF誕生の背景
SMFとはStandard MIDI Fileの頭文字を取ったものです。現在ネット上で手に入れられるMIDIファイルのほとんどはこのスタンダードMIDIファイルと呼ばれるものです。拡張子が「MID」となっているものです。
SMFの規格ができる前までは各シーケンスソフトのメーカーは独自のフォーマットでデータの読み書きをしていました。しかしDTM(DeskTop Music)が普及してくるにつれ、異機種間でのデータのやり取りが出来ないのは困難であり、データの互換性が問われる状況になりました。そこに誕生したのがSMFです。

2-2.SMFのフォーマットについて
現在SMFにはFormat0、1、2、の3種類のフォーマットがありますが、Format2についてはまだ対応機種が少ないため、0と1が一般的のようです。この二つの違いはデータの配置方法の違いによるもので、構造としては先にできたFormat0のほうがシンプルになっています。

2-3.SMF Format0
MIDI規格では1系統で扱えるチャンネル数が16となっているため、シーケンスソフト側でも16トラック構成になっているものが多いのですが、これらの各トラックのデータを一つのトラックデータにまとめて記録するのがFormat0の特徴です。先にも述べたようにこのフォーマットは一番歴史が古い汎用的なフォーマットのため、演奏データの配布等はほとんどこの形式のものが使われています。

2-4.SMF Format1
Format0が1つのデータトラックを持つのに対し、Format1では各トラックのイメージをそのままデータトラックに反映します。つまりデータトラックは作成したトラック数分存在する事になります。スコアリングのソフトなどではこの形式がよく用いられます。

2-5.SMF Format2
シーケンサーやシーケンスソフトでは、データ量節約のため、リズムパートなどの同じパターンのシーケンスフレーズを「パターンデータ」として登録することがあります。Format0、Format1では保存時にこのパターンデータを展開するわけですが、Format2ではこれをパターンデータのまま保存できるという特徴があります。