「国会ってどんなとこ?」をめぐる問題の経過と、誤字などの訂正
2000年3月11日全面改稿
著者=蛇口健一・岡部比呂美
編集=株式会社ローカス
発行人=市川公士
発行所=株式会社ローカス
発売元=株式会社角川書店
発行=2000年1月1日(帳簿上の発売日は1999年11月30日)
ローカスなるほどシリーズ
企画・制作=株式会社ポジションエックス
定価1200円
- 蛇口は、前記「国会ってどんなとこ?」の第2章、第3章を執筆した。以下のような問題があり、発行者・制作者・編集者へ、筆者の信用と名誉を傷つけられたとして抗議し、謝罪を要求すると共に、訂正を申し入れた。
- 奥付の「著者略歴」の末尾に「自称」という2文字が挿入されていること。これは、
蛇口の校正を経ていないこと。
- 氏名や熟語に誤ったルビを多数付けられ、多くがそのまま印刷発行されたこと。
- 文脈を無視した文章の入れ替えが数カ所あり、一部そのまま印刷発行されたこと。
- 勝手に語句が挿入され、そのまま印刷発行されたこと。
- しかし、本シリーズの他の9冊にも同様の問題があり、発行者は本シリーズのうち1冊を回収絶版扱い、8冊を積極的な営業をせず、補充・増刷しないこととしていた。またシリーズを継続しないという決定をしていた。これらは1999年12月中旬から2000年1月にかけての決定であることがわかった。
- 関係者との会談により、株式会社ローカス市川公士代表取締役、株式会社ポジションエックス吉田直幸代表取締役、馬六舎編集者は、基本的に私の言い分を認め、三者から別々に3月10日、11日に「お詫び」の書面を受け取った。
- また、市川公士氏からは同時に「読者フォロー策について」という書面も受け取った。
- このような状態に陥った理由の説明には、納得できない点も多いが、基本的には以上で私の抗議は受け入れられたと考えた。今後は「読者フォロー策」が具体化されるかどうか見ていき、その実現に協力することとした。(3月11日記)
その他、具体的な問題箇所は、発見次第、次のように追加していきます。
●元の原稿にないのに勝手に挿入され、訂正もされず、出版された本文中の誤記の訂正。
- p.133 上段 合従連衡のルビ (誤)ごうじゅうれんしょう→ (正)がっしょうれんこう(3月23日記)
- p.160 上段(大野)伴睦のルビ (誤)とものり→ (正)ばんぼく
- p.160 上段(川島)正次郎のルビ(誤)まさじろう→(正)しょうじろう
- p.160 下段 羽田(孜)のルビ (誤)はだ→ (正)はた
- p.157 キーワード (笹川)尭のルビ (誤)あきら→(正)たかし。[注:尭は新聞などで使われているが、堯が正い。尭は堯の略字]
- p.68 上段 (誤)支持集団(ロビイスト)→(正)支持集団[「ロビイスト」を削除する]
- p.68 キーワード (誤)支持集団(ロビイスト)→(正)[説明:内容がおかしい。元の原稿になく、ゲラも見ていず、追加した覚えもその証拠もないので、全体を削除する]
- p154 コラム(誤)両党は分配したカネを1銭も使わず1カ月も経たないうちに、それぞれ「民政党」「公明」に合流しました。両党は分配金を受け取るだけの“トンネル政党”だった(と思われる)のです。
→(正)両党は分配したカネを一銭も使わず1カ月も経たないうちに、それぞれ「民政党」「公明」に合流しました。両党は分配金を受け取るだけの“トンネル政党”だったのです。[説明:意味が全く違ってくるので、(と思われる)を削除する]
●勝手に文章を入れ替えられ、訂正を出したにもかかわらず、訂正されずに出版された箇所。
- p.133 上段「戦後」以下。とコラム。(誤)
→(正)[説明:元の原稿は、以下のように「わが国の政党の歴史」と題したコラムとして書かれたものだが、それを一部分抜き出して本文に追加したという、信じられない改竄をやっていた。ゲラで発見し赤字を入れたが、訂正されていない]
わが国において本格的な政党が誕生したのは、1881年(明治十四)の自由党が最初といわれています。時の政府は、政党の進出を弾圧しましたが、1898年(明治三十一)には、わが国最初の政党内閣、第1次大隈内閣(隈板内閣)が誕生し、1918年(大正七)には原敬による本格的な政党内閣が組織されました。その後、戦時体制が強まるなか大政翼賛会が結成され政党は解消されて、軍部独裁政治が訪れます。
戦後、ただちに数多くの政党が結成され、1955年(昭和三十)には保守合同による自由民主党の誕生と社会党の左右の統一により「55年体制」(自民党単独政権時代)が始まります。その後、民社党や公明党などが結成され多党化が進みます。
●単純なミスと思われる部分。
- 奥付の著者略歴 (誤)「ニュースサービス・ビジネス戦略」→(正)「ニューサービス・ビジネス戦略」
●以下は、不十分な表現、政治状況の変化などにより、元の原稿では不十分である表現の箇所の補足です。
- p.165 コラム 新党(さきがけ)→「新党さきがけ」
- p.184<資料C主な政党の流れ>最下段中程、「さきがけ解党98.10」の「解党」を削除し、98.10の右隣に「(武村)」と挿入し、「さきがけ98.10(武村)」を他の政党同様枠で囲み、その下から細い矢印を延ばす。[説明:「新党さきがけ」は98年10月に解散し、同時に武村氏ら一部所属メンバーが政治団体「さきがけ」を結成した。2000年1月の「さきがけ」解散は、院内会派さきがけの解散のことで、武村氏の政治団体「さきがけ」は残っています]
●その他、未発見の訂正個所があったとしても、その責任はすべて発売元・発行者・制作者・編集者にあります。本文中の青字による強調、数字の表記・送りがななど用語の統一、ルビは、編集・発行・制作者の責任です。
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