悠久なるインド、自転車放浪の旅

    Bike Expedition in Indea: Kathmandu - Varanasi - Puri 1996

 
カトマンズからバラナシを経てベンガル湾のプーリまでのサイクリング。
 

 

98507 ベンガル湾より新しい旅立ちの時
四千キロに及んだチベット高原、インド亜大陸の旅は終わった。カイラス山に源流を発したヤルツァンポ河は、ヒマーラヤの聖水を集めながらチベット高原を西から東へと流れゆき、ナムチェバルワ峰でヒマーラヤを駆け下った後、インド亜大陸でブラフマプトラという神の名を授けられ、やがてベンガル湾に注ぎ込む。ぼくもチベットから同じ海にたどり着いた。ひとつの旅は終わった。新しい太陽が辺りを壮大に包みながら昇りはじめる。それはぼくにとっても新しい始まりだった。

Rising sun from sea of Bengal Bay. Puri, Odessa  


98507 Mt. Machapuchare. Pokhala, Nepal

ポカラな一日
ネパールは緑に囲まれており、いつも暖かい太陽が降り注いでいた。チベットという荒野から来たぼくの目には、そこはまるでパラダイスかのようであった。ポカラの街でヒマーラヤを眺めながらくつろいだ日々を過ごす。朝日がマチャプチャレ峰を美しいマゼンダ色に染めはじめた。


 













旅の終着駅
チベットの自転車旅行をネパールのカトマンズで終えた後、ぼくはインド亜大陸を五年ぶりに訪れたいと思った。その頃の感動を確かめたかったのだ。インドをさらに自転車で千六百キロほど南下した。ベンガル湾の小さな漁村コナーラクの海岸に、何処までも続くきらきら輝く蒼い海を見た。数ヶ月ぶりに出会う海だった。もうぼくの顔はほころんで思わず笑みがこぼれずにはいられない気分だった。



最終更新日 : 2003/06/13